タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツらのレビュー・感想・評価
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最高に笑えるスプラッター・コメディ
2012年(カナダ)有名スターはひとりも出ません。
実はこの映画、「王様のブランチ」で夏休みにオススメの映画で紹介されたのです。
騙されたと思って観たら、すごく大当たりでした。
むさ苦しいおデブのデイルと世話焼きの親友タッカー。
山に念願の別荘を手に入れて休暇を楽しむ予定だ。
と、途中のドラッグストアで大学生の8人組の男女と出会す。
女の子に話しかけたデイルは、見た目から不審者と思われて、大学生は
そそくさと逃げるように車に乗る。
夜、川で夜釣りを楽しむタッカーとデイル。
岩場から飛び込んだ大学生の一人アリソンが驚いて岩に激突して失神する。
助けてボートに乗せたタッカーとデイルはを目撃した大学生はてっきりアリソンが誘拐されたと誤解する。
勘違いと行き違いの面白さです。
展開が速い上に大学生の一人がサイコ野郎なのも盛り上がる!!
大学生がひとり、また一人と勝手に酷い死に方をします。
(チェーンソーに巻き込まれたり、太い木の枝に串刺しになったり・・・)
助けに来た警官も、こういう映画で定番のミイラ取りがミイラになる展開。
もうはちゃめちゃな殺し合いに発展するんだけど・・・
風采の上がらないデイルが実に心優しい男性で、助けられるアリソンもその優しさを理解するセラピストの卵。
スプラッターなのに気持ち良いラストは、アリソンとデイルが心を通わせるラブ・スプラッター映画だからこそですね。
騙されたと思ってご覧下さいね。
これは面白い
実はこの日、娘さんの卒園式があったんですね。
何だかぽっかりとした感じだったので、湿っぽい気分にならないようなのが観たかったんですよ。
プライムをめくっていたら目に止まったのがこちら。そういえばこんな作品あったな…と鑑賞。
そんな心持ちで観始めたのですが、始まって3分で「これは面白い」となりました。
チェーンソーにウッドチッパーなどのアイテムの使い方もうまく、蜂に刺された顔が途中きれいになっていたり「はらわた」を思わせる適当さもありました。(作中で映画ネタが色々出ますが…まさかわざと?)
まぁとにかくすっごいテンポが良いです。
ややゴアな描写はあるものの、極めて爽快。随所にホラーのベーシックなパーツを散りばめてて本当飽きさせません。
ブラックコメディで随所に笑どころもあり、見終わる頃には寂しさなんて忘れてましたよ。
観たのがこんな日だからか、何だか思い出に残る作品になっちゃいました。
茶番のくだらなさ、
くだらなくて良いじゃない
親友コンビと大学生のすれ違いヴァイオレンスコメディ
この映画を勧めるツイートがバズっていたので見てみました。
キャンプにきた大学生が買い物中に鉢合わせた(偶然行き先が近くの)中年二人を気味悪がった事から始まる勘違い。二人から逃げるために、事故で気を失った女子大生を置いて逃げるあたりから空気がおかしくなります。
洋画をそこそこ見ていたら、大学生一人の特殊な出自、小屋、噂の殺人鬼は簡単につながると思います。それまでの不運な事故で死んでいく大学生たちの理由が愚かすぎて、今までの伏線を拾って推理しようなんて思わないでしょうけど。
期待値が高かったのか、ハマれずしっかり見れませんでした。洋画をあまり見ない、Z級映画も気にならない人ならコメディとして楽しめると思います。
グロに関しては、まあまあ痛そうです。使えるものは使えではないですが、そこらへんの木に突っ込んで串刺しはもっとどうにかならなかったのかなと思いました。これで後々死ぬだろうなと思ったら、大体その通り死んでスッキリしました。
こういう映画お約束の、また同じパターンで事件が起きるかも…?オチも安定していてよかったです。
ついつい声を出して笑ってしまう。
・オッサン二人組と大学生たちの勘違い合戦がうまくできている。ここぞというところではつい声を出して笑った。
・オッサンたちと大学生の立場が逆転するのもスムーズで違和感なく見られた。前振り(過去の事件)から種明かし(事件の真相)までも無理がなくて良い。
・結末がハッピーエンド過ぎるのは、個人的に、ちょっといただけないかな。
たまにはこういう楽しい映画もいいもんですね
おばかえいがはどっち
エンタメにはおばか枠という領域ががあり、映画でいえばエドウッドやトロマなど、低予算・B級と呼ばれる映画群で、概してアメリカ産の印象がつよい。(これはカナダ映画だけど。)
もともと日本人は、アメリカ人にたいして、細かいことにこだわらず、おおざっぱで明るい──という紋切り型の先入観をもっている。
それが陽性な映画の風合いと重なり、大味なアメリカ映画を見ては「おばかだなあ」と嘲笑する見解が定番化した。(もちろん愛着心も込めて、だが)
だが、じっさいにおばか映画を生産しているのは日本であって、わたしたちはがんらい人様の国のエンタメをおばかなどとけなせる立場にはない。
火口のふたりという映画があった。日本映画界の重鎮監督のさくひんで、権威主義団体の旬報が2019年度の最高の日本映画に選定した。堂々の第一位だった。内容はいとこどうしが出会ってやりまくる。それで火山が噴火する。噴火は絵でひょうげんしていた。死霊の盆踊り顔負けのおばか映画だった。(個人の見解です。)
新聞記者という映画があった。「勘違いの正義」と「妄想」がテーマの映画。みずからをヒロインと信じている女性記者が妄想をつのらせた結果、政府が生化学兵器を研究・活用しようとしているという(妄想)情報をつきとめ(ドンキホーテのごとく)槍を持って風車に突き進まんとする話。ほんとの新聞記者が原案を書いた渾身のおばか作品だった。(個人の見解です。)
かれらは、おそらくじぶんがおばか映画をつくったとはゆめにも思っていなかったと思う。それはThe Room(2003)をつくったTommy Wiseauも同様であっただろう。だが、人を楽しませた、もしくは少なくとも楽しんでもらおうとしていた──点において、エドウッドやTommy Wiseauのほうが何倍も賢かった。とわたしは思う。
いったいどっちがDisaster Artistだと思いますか?
本作はB級ホラーパロディの外観から、おばか映画枠におさまっているわけだが、ごらんになればわかるとおり、気取った「ザ日本映画」とは比べようがないほど楽しい。──だけでなく、観衆を楽しませようとしていることが有り体にがわかる。
(日本映画界が理解しない基本の前提だが)映画の真価はつくった人の満足度ではなく見た人が楽しいことだ。
たしかにとばっちりにひとしい牽強付会な比較ではある。だがアメリカ映画が日本の巷間で「おばか映画」と称されてしまう現象に、個人的にはいらだちを禁じ得ない。じっさい日本映画のほうがずっとばかなので。
とはいえ、タッカーにけしかけられたデイルみたいに女性にアプローチしたら、きらわれるってより、たいほされるぞ。自己肯定ってのはほどほどがいいわけで。
自信は持っても先入観は持つな
休暇に、やっと手に入れた別荘へとやってきたタッカーとデイル。
途中で寄った店で、キャンプへ行く大学生たちとすれ違い、話しかけようとするも怪しまれてしまう。
いざ別荘へ着いてみると、そこは森の中の不気味なボロ屋だった。
夜に気を取り直して川釣りをしていると、水遊びをする先程の大学生たちに再会。
そこで1人の女子大生アリソンを助けるが、それは悲(喜)劇の始まりだった。
本当はめちゃくちゃ良い奴らなのに、見た目のせいで殺人鬼扱いされちゃうタッカーとデイル。
個人的には最初からそんなにヤバい奴には見えなかったけど…
一度パニック状態に陥るとみんなああいう感じになっちゃうのかもしれないけど、先入観だけで行動するあの大学生たちが1番嫌いなタイプすぎて…
集団だから余計面倒臭いし。
ずっと2人が不憫で本当に泣けてくる。
「大事な休暇を邪魔しやがって!
夢の別荘滅茶苦茶にしやがって!」
あそこまでされたら、めっためったに殺しちゃっても良いのに、“自分の力では”殺さない2人優しすぎる。
あと、アリソン大好き!
カウンセリング術を活かして、デイルに寄り添ったり「お茶でも飲んで話し合い」を提案したり、もし助けたのがアリソンじゃなかったらって考えたら…
邦題『タッカーとデイルとアリソン』が良いんじゃない?
根底にはデイルの成長物語が流れていたのもアツい!
最初は勘違いされるほどビビってたのに、最後には女の子誘えるほどにまで。
ここにおいても、「自分にもっと自信持て!」と助言しまくっていたタッカーと良きヒロインアリソンに感謝。
キュン死しそうなラストシーンからの、B.J.の不幸は繰り返されるオチも完璧。
実際はエグい話なのになんだかほっこりできる作品でした。
なんて幸せな物語
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