「スリラーではなくドキュメンタリーとしての面白さ」トロール・ハンター バスト・ラーさんの映画レビュー(感想・評価)
スリラーではなくドキュメンタリーとしての面白さ
まったくの偶然だけどシャマラン監督のヴィジットを続けて見た、おなじ手法で創られてはいるが、それぞれ違う方向性の面白さがあった
ブレアウィッチが最たるものだと思うがこの手の作品はホラーに相性がいい、この作品もトロールが人を食べ食べするのでパニック、スリラー要素はあるけれどドキュメンタリー要素を強く出しているのが魅力だと思う
何と言ってもハンスがキーパーソンで、普通のホラーと違ったものにしている
手持ちカメラで撮影している設定の作品は撮影者視点から離れられない、この分臨場感が増すからホラーと相性がいいのだが反面舞台がかなり限定的になってしまい物語性を持たせるのがかなり難しくなる
ホラーにはハンスのような役割の人物はでて来ない、今何が起こっているか説明してくれて、自分の役割も心得ている人物がいると怖くなくなるからだ
実際死者も出てくるのに学生たちもさほどパニックにならずにハンスについていく
いつだったかnhkでイノシン猟のドキュメンタリーをやっていて、実際にはいないトロールを追いかけているとはいえ、猟師さんの立ち居振舞いとハンスのそれは似通っている
死と隣り合わせではるものの(身体には無数の傷痕が)彼にとっては仕事であり、日常であり、作業であるトロールの駆除は脅威ではあるものの得たいの知れない恐怖にはなり得ない
ハンスと行動を共にしているうちにトロールが異常行動を起こしていることがわかり謎を追っていく、ハンスがガイドの役割を担うことで、撮影者視点に限定された欠点を補いしっかりストーリーを展開させている
この感想を書いていて思い出した、クローバーフィールドがまさにガイド役が不在でストーリーがぼやけてしまっていたような、、ほとんど内容覚えていないから見返してみよう
星4くらいの面白さだったけど、死者が出たあとも撮影チームの学生さんがハンスに付いていき続けるのは無理あるし、新しいカメラマンを騙くらかして呼んでくるのもやっぱりツッコミたくなったので0.5減らします