「実話が基だから、なんとか鑑賞に耐えるのですが……。」アルゴ お水汲み当番さんの映画レビュー(感想・評価)
実話が基だから、なんとか鑑賞に耐えるのですが……。
ホメイニ革命の時にカナダ大使館に脱出した6人の大使館員を、偽の映画作りを絡めて救出するというスケールの大きな……ただし実話としてのスケールですが……お話です。
(もしも純フィクションであったなら、退屈な話に過ぎません)
カーター大統領が、救出の功績をガマンして公表せず、だから彼は失敗した救出作戦(空母と艦載機によるイーグル・クロー作戦)の責任だけを叩かれ、結局、再選も果たせませんでした。
自分の選挙の有利になるネタであっても、黙るべきと決めたことは沈黙を守って公表しない、こういう大人の判断ができるのは、アメリカの政治家の偉大さなのでしょう。
実際の事件のうち、映画のどこまでが史実で、どこからはフィクションなのかの線引きがあいまいなところは不満点でした。
とはいえ、アメリカってのは、ここまで壮大なことをやってしまう国なんだなというのが、軟弱でフヤケた我が政府に、日常、馴らされている我が身には、とても新鮮でした。
最終的には、影のヒーローをきちんとした形で顕彰する。
これもアメリカ精神なのでしょう。
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