「ベーベベン」アルゴ ゴリラ紳士さんの映画レビュー(感想・評価)
ベーベベン
ベン・アフレックが主演も監督も務めた。
彼は僕の大好きなアルマゲドンで、A.J(ブルースウィルスの娘の彼氏)。
ベン・アフレック
米カリフォルニア州生まれ、マサチューセッツ州ボストン育ち。弟のケイシー・アフレックも俳優。10代の頃からCMやTVドラマ、インディペンデント映画に出演。幼なじみのマット・デイモンとの共作「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」(97)でアカデミー脚本賞を受賞し、一躍有名になる。その後「アルマゲドン」「恋におちたシェイクスピア」(ともに98)、「パール・ハーバー」(01)などの大作に次々と出演。07年、弟ケイシーの主演作「ゴーン・ベイビー・ゴーン」で監督に初挑戦し、監督第2作「ザ・タウン」(10)では自ら主演を務めた。製作・主演を兼ねた監督第3作「アルゴ」(12)でアカデミー作品賞を受賞し、2つ目のオスカーを獲得した。
イラン革命時の実話を元にしている。
第二次世界大戦後のパーレビ国王が、開発独裁と親欧米化路線を進め、欧米諸国の資本導入に努めた。日本の経済成長に注目して、白色革命を行うが、失敗して貧富の差が拡大。イスラームの流れにも逆らう西洋近代の流れを取り入れてイラン革命の発端。
■凄まじい映画だった。現実と空想の境目がわからなくなる。この嘘みたいな計画を、あまりにも馬鹿げて、ぶっっとんだ計画をやり遂げて、命をすくった男たちがいるなんて。本当に猿の惑星から中東での救出作戦を思いついたのかな。どこまで成功をイメージていたのだろう。アメリカが、パーレビ国王を引き渡さないという怒りで、イラン国民は暴徒化し、その様子はあまりにも狂気を帯びていた。町の中にクレーンが吊るされ、空港では捕らえれ、おそらくひどい拘束もあっただろう。その中でカナダの大使館で生活し続けた6人の精神的疲労は限界で、植え付けられた恐怖に打ち勝って、検閲をくぐり抜けたところが半端じゃなくハラハラした。イランの革命防衛軍が子供たちにシュレッダーのつなぎ合わせをやらせ、次々に、あの無実の無邪気な手によって作られた証拠が、魔の手となって迫ってくる。狂気じみた殺伐とした感じがあった。