「う~ん、舞台が壮大すぎる(宇宙だからねえ)」映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ!オラと宇宙のプリンセス naka38さんの映画レビュー(感想・評価)
う~ん、舞台が壮大すぎる(宇宙だからねえ)
熱中して観ていた長男坊も高校生になり、しばらくしんちゃん映画から離れていましたが、今度は小学5年の娘にせがまれて、またしんちゃん映画を劇場で観るようになりました(DVDは全作持っていて子供と一緒に鑑賞出来得るある種珍しい作品ではあります)。
しかし、今年のはさすがに、観終わった娘も「意味がよくわからなかった」「去年の方が良かった」との感想でした。
しんちゃん映画の統一テーマに「野原家の家族愛」というものがあると思います。今回も最終的にはしんちゃんとの「兄弟愛」という落とし所で納めています。しかし、それを再確認させるべき、敵対すべき障害が、今回はあまりに陳腐でした。
宇宙を舞台にする理由が壮大すぎて、ひまわりが王女にならなければならない説明が長すぎて、しかも結論として名前が「ひまわり」だからという強引さには、大人の私と同じく、子供の娘も???の顔をしていました。
元来しんちゃん映画には生粋の悪役は登場しません。皆最後には憎めないキャラクターとして描かれますが、今回は良い人ばかりが登場します(しいて言えば悪役の役どころは、このままでは地球が爆発してしまうという、環境状況かな?)ですから、なかなか物語の中へ没頭することが出来ませんでした。
やはり宇宙という舞台、意思表示を行うのが難しいひまわりを主役に設定したというのは、目先を変える意味では意義があったのかもしれませんが、消化するには難しいテーマだったように思います。
ラストのしんちゃんの叫びの中に「地球はこれからオラたちが変えて見せる」という趣旨のセリフがあると、少し味わいが得られたかもしれません。
(劇中にはそういうセリフはありませんので、あしからず)
最後に思わず「あれ、これってナウシカのパクリかも?」と思ってしまうシーンがあります。それを探すのも一興かも。