カラスの親指のレビュー・感想・評価
全77件中、61~77件目を表示
大掛かりなドッキリ。
原作をだいぶまえに読み、映像化したら面白そうだなと思っていたのでワクワクしながら映画館に赴きました。 冒頭から原作と違ったので、どうなるんだろう!?と映画「カラスの親指」に引き込まれていきました。 少し物足りなかったのは、タケさんの過去のエピソード。 あの何とも言えない、不穏で何かが起こりそうな「嫌な予感」が味わえず少し残念でした。 本編は160分とちょっと長めでしたが、私は長さを感じず、素直に楽しめました。 160分の中では入り切らなかったシーンや、出てこなかったアイテムもたくさんあるので原作を読んで探してみるのも良いと思います! ちょっぴり笑えて、ドキドキして、ほっこりできて、少しせつない。そして何より、大掛かりなドッキリにひっかかったような気分になれる映画です。 「いつからドッキリだったの!?」 まさにそんな風に騙されます。ぜひ劇場で騙されてみて下さい。
言いたかったのは、これは詐欺の映画ではありません
劇場通いの妻に付き合わされて観てきました。深い映画です。そして、それをひっそりと、いろいろに所に潜ませているような作りでした。シネコン時代になり、すっかり入れ替え制になってしまっていますが、こういった映画こそ、日がな一日、映画館で何度でも繰り返し見て、その熟練者になりたいという鑑賞者を形成できる類のものではないでしょうか。少なくとも、そういった気分にさせてくれる稀有な作品でした。全く無名の監督のデビュー作品のようですが、日本映画も本数は減っているものの着実に進歩を遂げていると思わせてくれました。男は黙って…、ではないですが、背中で語る芝居に大きく心を揺さぶられました。妻が阿部寛の詐欺の映画、と言っていましたが、卑近な内容ではありません。人生についての話です。そして映画についての映画でした。
クラシックの様に見えて、けっこうロックな映画
単純に面白いんだけど、ネタバレしたくないからそこには触れません。 でもそれだけじゃなくて、最近の日本映画では珍しくしっかり作られてあるのが良いんだよなぁ。 テレビドラマとかに馴れちゃってる人には物足りないのかも知れないけど、実はさりげなく凄いことをやってると思う。 見た目はクラシックだけど、精神はけっこうロックだよね。 ちょっとビックリした映画でした。
詐欺師だけにだまされました
カラスの親指って何だろうと、本を読んでいなかったので気になり見てきました。面白かった。阿部ちゃんが詐欺師になったいきさつは判りましたが、手下役の村上ショージさんは味が出ていて、とても良かった。疑似家族のように暮らす面々も面白く、石原さとみは目立たなく演じているので、もしかしたら石原さんと言う感じで妹役の方が目立ってました。最後のどんでんがえしはやられたと思いました。
原作の良さがそのまま
原作を読んで見に行きました。 キャスティングが絶妙で、特に村上ショージ氏は期待以上の熱演でした。 お笑いの方が演技がすると、オーバー演技になるのですが、 今回は雰囲気にマッチした演技力で感心しました。 ぜひともアカデミー新人賞を贈りたいです(^O^)。
最近見た中では一番面白かった
ハードなアクションがあるわけでもないし、派手な特撮シーンがあるわけでもない。大人気俳優がわんさか出てるわけでもない。いわば、ノーギミックの作品だけど、ストーリーがちゃんとできてるし、見終わったあともほっこりした気分になれる。傑作じゃないけど秀作です。村上ショージが思ったよりも良かった。『のぼう』のぐっさんは残念だったけど、この作品の村上さん、良い芝居してます。 しっかりストーリーを検証すると?なとこがいっぱいあるけど、そこを突っ込むのは野暮というものでしょう。コンゲーム自体が売りの作品ではないと思います.
なぜか優しい気持ちになる
あまり期待していなかったけど 観ていくうちにどんどん引き込まれて いつの間にかドキドキがとまらないし 身を乗り出してみていました そして最後には人とのつながりや出逢いは素敵だなと 温かい気持ちがこみあがってきました もう一度みたいです 伊藤匡史監督のファンになりました
コストパフォーマンス抜群
いやー、これで1800円なら安いよ。試写会なので払ってないけど。 160分贅沢に楽しめた。 笑いもハラハラもホロリもあり、一見ほんわかムードだけのシーンかなと思っていた所も見終わると全て意味があった事がわかった。 160分に全部意味があるのも凄いけど、ずっと面白く見せるのも凄い。 コストパフォーマンスの高い映画でした。ありがとやした。
愛おしい映画
原作も知らず、何の期待もせずに見たんですが、正直映画でこんなに楽しめるとは思いませんでした。 でもこの面白さを説明するのはちょっと難しいです。試写会ではネタばれには留意して下さいと言われましたが、そういう意味ではなくて。 うまく説明できないのですが、例えば映画やドラマって、必ずこれ見よがしな所があって、ああここで泣かそうとしてるんだろうなとか、感動しろって言ってるんだろうなという事が透けて見えて、私は逆にしらけてしまうということが良くあるんですが、この映画はまったくその逆です。 別に何の誇張もこれ見よがしな感じもなく、でも見終わった後にとても楽しんでいた事がわかる。たぶん一つ一つの描き方がとても繊細で、私は料理の事しか知りませんが、良い料理っていうのはみんなそういうものです。 そう考えてみると、ちょっとネタばれになってしまいますが、最後の方だって普通の映画やドラマだったら回想シーンみたいなのがどんどん入ってきて、説明の映像を色々流しますよね。でもそんな事をしたらあのラストシーンはただの謎解きで終わってしまって、あの情感は出なかったと思います。 ひょっとしたらちょっと変わった映画なのかもしれませんが、私にはとても愛おしく感じました。
みんなとずっと一緒
最後のドンデン返しがとても良く出来ていて、期待以上でした。少しストーリーがわざとらしいかな、と感じるところもあったけれど大変面白かったです。人間模様の描かれ具合も良かったです。一つ屋根の下で暮らす五人のやりとりが微笑ましく、ほのぼのとした気持ちになります。とても楽しくて、でもハラハラして、みんなとずっと一緒にいられたら良いのに、と言った妹のセリフにちょっと切なくなりました。人は支え合って生きている、というメッセージが良かったです。
認識率1割の伏線、あなたは見抜けるか?
プレミア試写会に行ってきました。 上映後の舞台挨拶にて、監督が映画序盤の重要な伏線について 「気づいた方、どれくらいいらっしゃいますか?」と質問。 手を挙げられたのは会場内でも1割に満たなかったのでは? そのくらい伏線の張り方が絶妙で、丁寧に回収されている作品で、 監督の原作に対する愛情がひしひしと伝わって来ました。 BGMがほのぼのとしすぎていて作品のイメージと噛み合いませんでしたが、 それを十二分にカバーするくらい、話の筋で魅せる作品だったと思います。 これから見に行く方は、スクリーンの隅々まで目を光らせておいて下さい!
後味最高の映画です
見て充分楽しめる映画です 5人の俳優がピッタリの役どころを得て生き生きとしています 暗くなりがちな前半からあったかホームな中盤を経て終盤の盛り上がりへと観客をアキさせることなく引き込んでゆく160分です 決して長くは感じませんでした 最後には「衝撃なウラ」が待っていますが 観終わりは ほのぼのとした余韻につつまれて気分よく いつまでもこのままイスに座り続けていたくなりました かくありたい映画です
あっと驚く為五郎!
東京の街並みを堪能できるサスペンスコメディ。 阿部寛さんの街に溶け込む演技に魅せられました。 村上ショージさんがいい味だしてます。 スリルを味わえるので、刺激を求めたい人オススメ!!
ラスト40分の大どんでん返しに、すっかり騙されていたことか分かり唖然呆然!
まず2時間40分の長尺を迷わず選択した伊藤監督の決断に拍手したいと思います。この長さが、一連の大どんでん返しに説得力をもたらしました。 作品の構成は、ほほ2部構成になっていて、阿部寛が演じるタケを中心とした5人のメンバーによる、闇金融に対する復讐としての詐偽は、2時間で完結しています。ここで終わってもいいのですが、観客もふと頭をよぎるように、主人公のタケも、余りにできすぎている一連の出来事に疑問を持って、別れた元相棒のテツを探し出し、裏事情を聞き出す残りラストの40分から、大どんでん返しのネタバレシーンが始まるのです。 ジグゾーパズルのPEACEをはめ込んでいくように、冒頭から何気なく見てきた出来事の全てが実は、「カラスの親指」的な存在が計画した仕掛けだったことが分かり、タケ同様に見ている方も、唖然・呆然としました。本当に心地よい騙され方でした。というのも仕掛けが解けていくトリックが優しく心地良く、ハートフルでゆったりした雰囲気だったからです。そしてタイトルに託された深い意味について、そうだったのかと納得しました。 「カラスの親指」の「カラス」とは、色が黒いところからプロの犯罪者を指す隠語だったのです。そして「親指」とは父親の象徴。つまり本作で登場する5人は五本の指で、この指をまとめ、見事悪徳闇金融に復讐を遂げさせたいという、大きな愛で見守られていたのだということが、本作の真のテーマだったのですね。大どんでん返し編では、テツの語る真実に思わず目頭が熱くなってしまいました。 それにしても、主人公のタケとテツは本作に笑いと癒しを持ち込む名コンビだと思います。テツは偽名の付け方など。ギャグネタを連発。それを鋭くタケが突っ込んで、漫才コンビを結成してもそこそこ売れるのではないかと思うくらい息が合っていました。 だからこのコンビが、競馬場や質屋を舞台に相手に騙させた、得したと思わして、カネを出させるという高等テクニックを演じさせても、違和感が感じません。阿部寛と村上ショージの主役コンビが共有するユーモラスなベースと人柄の良さが発揮されていると思えました。 順調に思えた詐偽稼業も、アジトのアパートが突然放火される事態に、暗転。タケは、以前闇金融に手を出したところから、徹底的に痛めつれられたあげく、パシリとしてこき使われて伝われていたことをテツに告白します。そして、腹いせに、闇金融のデータを警察に密告したところから、仕返しがはじまり、家を放火され娘を殺された過去を告げたのです。 新居の一軒家も格安で借りることができた、タケとテツコンビは上野の宝石街でスリを働いた河合やひろを助けます。余りに偶然でタイムリーなこの出会いは、大どんでん返し編冒頭のテツの疑問に繋がっていくので、しっかり記憶に焼き付けておいてください。 両親のいないというやひろの窮状に、見るに見かねたテツは、思わず同居を進めて、連絡先を伝えます。 翌日の朝、ふたりが起きてみると、居間に人影が。なんとやひろが、姉のまひろと姉の恋人の勘太郎を惹きつれて、勝手に上がり込んでいたのでした。なんと言ってもまひろの非常識さが絶品。勝手に上がり込むばかりでなく、当然の権利と言わんばかりに冷蔵庫の飲み物や食べ物を食い散らかすのです。こんなイメージダウンな役をやっていいのかと思うくらいの惚けた役柄を石原さとみが演じていて、びっくりしました。姉役の石原さとみが霞んでしまうくらい、妹のやひろ役の新人女優能年玲奈の演技が良かったと思います。抜群の存在感でした。著名俳優に囲まれても、物怖じするところなくしゃきしゃき演じているのですね。 奇妙な5人の共同生活ては、ごく普通の市井の人間と変わらない日常生活がきめ細かに描かれていきました。アカの他人同士だった5人の間で絆が深まっていくところは、まるで人情噺を聞いているような、ほっこりした気持ちにさせられます。でもこの5人の関係は、実は深い縁で結ばれていたのでした。大どんでん返し編を見終えて、もう一回ここのシーンを見返すと、きっとああそうなんだと納得されると思いますよ(^。^) タケを追い回す闇金融の追っ手はついに新居に及び、放火されたり、やひろが可愛がっていたペットの猫が殺されたり、脅しは日に日にエスカレートしていきます。抵抗したために娘を失ったタケはあくまで逃げ回ることを主張。しかし、やひろやテツは、逃げ回るほどに彼らが力をつけて、よりやばくなることを強調。主戦論を説きます。 タケを追い回す闇金融は、実はやひろ、まひろ姉妹にとっても自分たちの母親を自殺に追い込んだ共通の仇だったのです。 5人は覚悟を決めて、鮮やかな手口で闇金融のアジトを突き止めて、完膚なきまでに騙し抜き、まんまと資金を根こそぎ奪取するのでした。ここの展開はぜひ劇場でご覧ください。ここで終わっても納得するくらい、鮮やかなドンデン返しで大金を奪ってしまうのです。それと、昔タケをパシリに使っていた闇金融ボス・ヒグチとタケが遭遇してしまうピンチをどう切りぬけたかというシーンは、抱腹絶倒ものでした。緊迫の連続のなかに、しっかり笑いも取るところがなかなかいいと思います。 2時間の闇金復讐編のフィナーレは、大金を獲得した5人が離ればなれになるところ。どうも姉妹は、タケが自分たちの母親を自殺に追い込んだことに関係していることに気がついていたようなのです。その許しのひと言が、タケ同様に見ている方もグッときました。でも、本当の感動は、ここからの大どんでん返し編で、語られるもっと凄い真実だったのです。(中身は内緒) 見終わって感じるのは、主演の阿部寛のポーカーフェイスぶり。真面目な顔して、観客までだまくらかしてしまう飄々とした演技は、プロの詐欺師も顔負けでしょう。楽しんで演じている感じが伝わってきて、本作が彼の代表作の1本として数えられるようになると思います。本作で、結局騙されていたタケではありますが、「カラスの親指」と出会ったことで、詐欺師としてのスケールアップも果たしたことでしょう。続編を望みたいところですね。
上質のエンターテイメント
試写会に行かせていただきました。 楽しかった〜 上質なエンターテイメント作品です 笑いあり〜の♪涙あり〜の♪ドキドキあり〜の♪オススメです(⌒▽⌒) 家族でご飯が食べたくなりました。
全77件中、61~77件目を表示