カラスの親指のレビュー・感想・評価
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まだの人は是非
ずっと気になっていた映画だったが タイトルがつまんなそうだったため借りないでいた。しかし みてみると、なんとも意味深くステキなタイトルだなと思える。 タイトルが面白くなさそうだからといって 映画を敬遠するのはやめよう。 いろんな意味で騙されたね。
タイトルが秀逸
見終わってタイトルの意味がわかる、そんな映画がすごく好き。しかも直接的ではなくて一捻りしてあるようなやつ。やっぱり家族って、本物より偽物で描き出す方が胸に迫る気がする。これはきっと正しい嘘の使い方。でも完成度は道尾秀介さんの原作小説が数段上かな。
ダマされた!
物語の最初からたくさんの伏線が貼られていたことに、最後の最後で気づき、はっとすると同時に、「ダマされた!」と感じました。 ストーリーに全く無駄がなく、全てのシーンに意味があった事に最後に分かります。 最後に大きなどんでん返しが待っているので、是非最後まで油断しないで下さい!
騙されたけど、いい話でした
まんまと騙されました。 何となく違和感を感じながらも、まあこんなもんか感を醸しつつ終了・・・と思いきや、最後にそう来ましたか! ちょっとハナに付く演出が気になりはしましたが、全ての伏線を余すことなく回収し、いい詐欺師物映画を作り上げましたね。 爽快に騙されたと言うよりは人情派寄りのホロッと来るいい話的な騙しだったので、かなり好みは分かれそうですが、この終わり方・・・私は結構嫌いじゃなかったです。 ただ、この内容で2時間40分と言う上映時間は長すぎでしょう。 どれも必要なシーンでしたので、どこを削れと言われても私のような素人ではよく分かりませんが、そこを何とかコンパクトにまとめるのがプロの仕事でしょうから・・・。 もう少しテンポアップ出来なかったのかなと、そこだけちょっと気になって仕方なかったです。 でもまあ阿部寛と村上ショージの絶妙なキャラクター設定も相まって、基本的には大いに楽しませてもらいましたよ。 阿部寛の独特な濃い演技を中心に見ていたので、まんまと騙されてしまいましたし。 最初は相棒・村上ショージの下手さ加減が目に付いてこれは厳しいかなと思いながら見ていましたが、なるほどこう言う話ならむしろ村上ショージ以外考えられないキャスティングでしたね。 後は何と言っても能年玲奈! 「あまちゃん」出演前の映画だったので、そんなに大きい役ではないのかなと思いながら見ていましたが、 なかなかどうして・・・完全に姉役の石原さとみの存在感を食っていましたね。 演技力はまだまだですが、この存在感は今後も期待大でしょう。
オススメ映画の仲間入り
詐欺師の騙し合いのサスペンス、家族愛、コメディタッチの雰囲気、かわいい女優に大どんでん返し。これは極上の映画ですよ。私が大好きな要素が全て詰まっていて、うまくまとまっているのです!小説読んでからなのでオチは知っていたのですが、それでも十分楽しめます。どうしても時間の制約がありますから細かい思い入れはなかなか小説にはかないませんが、配役もピッタリ、雰囲気もピッタリで、よくぞ映像化してくれた!と太鼓判を押したいです。能年ちゃんも出ています、あまちゃんに見えますが笑。村上ショージもはまりました!彼にしかできませんわ。そのものです。是非家族で見て欲しいですね。変なラブシーンとかはないですし、暖かい雰囲気ですから。 いやはや、いい気分です。いい作品に出会えました。
カラス“は”親指
詐欺師を主人公にした単なるコン・ムービーと思うなかれ。
軽妙な味わいと爽やかな感動が余韻を残す“ちょっとイイ話”なコン・ムービー。
詐欺師コンビのタケとテツ。
二人の元に、やひろとまひろの姉妹と姉の恋人・貫太郎がひょっこり転がり込んでくる。
5人の奇妙な共同生活がとってもユニークでほのぼの。
…だが、タケと姉妹には共通の悲しい過去が。
タケは、友人の保証人になった事で背負った借金の肩代わりに闇金で働かされ、愛娘と取立先の若い母親を死に追いやった過去を持つ。
その若い母親というのが、姉妹の実母。
偶然の巡り合わせで再会したタケは、罪滅ぼしのようにアパートを追い出されたまひろたちを自分たちの家に招き入れた。
切り出せないでいたタケに最後、まひろがかけた言葉に救われる。
人生のどん底で生きながらも、気遣い支え合う擬似家族の絆が温かく胸に染み入る。
勿論、本作はコン・ムービー。
彼らは自分たちの人生を滅茶苦茶にした闇金相手に、一世一代の作戦を決行する。
…ところがこの作戦、見ていてハラハラするほど危なっかしい。
これで騙される方も騙される方だ…と、つい思ってしまうが(笑)、何もこの作戦が映画の最大の“騙し”ではない。
最大の“騙し”は、タケとテツがまひろと偶然(?)出会った時から始まっていた…!
タケ=阿部寛もさることながら、憎めないテツを演じた村上ショージが好演。“一家の大黒柱”の如く映画でも大きな役割を果たす。
やひろ=石原さとみは天然小悪魔な魅力を振り撒き、まひろ=能年玲奈のキュートさ&フレッシュさは、じぇじぇじぇ!(こんな使い方でイイのかな?)
図体はデカいがおっとりした性格の貫太郎=小柳友もナイス。
週刊誌の記事やチラシやポスター、言葉を並べ替えるアナグラム、そして五本指を家族に例えた話…随所に散りばめられた伏線が見事に繋がるラストは意外な驚きと優しく爽やかな感動。
160分の長尺も全く気になる事なく、最後まで心地良い。
映画見終わってから分かるタイトルの意味にも座布団一枚。
確かに、カラス“は”親指だった!
どうしたらいいの!
実は映画は観ていません。というか原作を読んだ人はポスター見たら一目瞭然で、どんでん返しもくそもありません。
阿部寛は好きだから見たかったけどさすがに一番いいところわかってて見に行く気にはなりません。
最近邦画はいい原作は安易に映画化してますが読んでしまっている人の事も考えて映画化の選択して欲しいです。
「村上ショージ」
キャスティングが最高でした。 村上さんの雰囲気が最高でした。もっともっと演技を沢山重ねて 巧くなっていく役者「村上ショージ」を見てみたいと思いました そしてなんといっても「まひろ」能年さんですか。 もともとご存知の方々には失礼かもしれませんが、自分は初めて彼女を認識 したのですが、とっても素敵な女優さんですね。きっともっともっと ウレていくのではないでしょうか。彼女の存在にちょっとした衝撃を受けました。 阿部さんはもちろんのこと、いっちゃてるお姉ちゃんの石原さん、気の弱い 青年の小柳くんと、とにかくキャスティングすばらしいと思いました 物語もさすがに原作がしっかりしているものですし、脚本も素敵に仕上げられて いたと思います 尺が長いということなんで こういうのを小ネタを挟みながらテレビドラマ化したら 視聴率とれるんじゃないですかね
エンターテインメントと質のバランス
評論家の、長部日出雄の絶賛評を読んだので観ようと思ったら、もう東京でしか上映していなかった。 あまり客が入らなかった様で、と言っても私自身存在すら知らなかったが、色々な意味でとてももったいない。確かに今どきここまで考え抜いて作っている映画は、そうそう無いと思う。 今どきの映画と言えば、不必要なカットだろうが取り敢えず積み重ねて、観客の思考を奪う方が良しとされるぐらいなのに、この作品は無駄ひとつ無いカット構成で、むしろ観客の思考を 引き出すように作られている。 逆に、不要なものとして捨てる事が美徳の様になってしまっているカット間の間や、いわゆる行間に一 つ一つキチンと意味があって、2度観るとそれら全てが計算されていた事が分かるのは、まったく長部さんの言う通りだった。 とは言いながら、出演者などを見ても明らかに 普通の商業映画ので、そんな事をしても苦労するだけで、得は少ないだろうと素人でも思っ てしまうが(あくまで、それを正当に評価する 人種が少ないだろうという意味で)、パンフレットを読んでいる内に何となくその意味が理解出来た。 この監督はもう20年以上映画界にいる様だが、インタビューからは相当な危機感というか覚悟が感じられる。特に「人によって、 感じる面白さにバラツキが生じても構わない」 とか、「ほんの一握りのひとでもいいから」という言葉は印象的で、言ってみれば観客の思考こそが、映画業界を救う鍵だという想いなのだろう。 そう考えてみると、なんだかんだ言っても面白い娯楽映画にしている所がこの「カラスの親指」の一番の価値で、監督の狙いもまずは多くの人に見て貰う事が前提だったろうに。 そういう意味でも、人知れず終わってしまうのは非常にもったいなかった。 取り敢えずは、エンターテインメントと質のバランスをここまで極めたというだけでも、かなり貴重な作品だと思う。
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