「極上の異国情緒からのホラー」エクソシスト tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
極上の異国情緒からのホラー
『ヴァチカンのエクソシスト』がyoutubeを見ていたらおすすめで流れてきて、
そういえば『エクソシスト』見てないな、と思って視聴した
Amazonで見たがスパイダーウォークがなく
2作目だったか・・・?と思ったら
収録はディレクターズカット版だったらしいのでちょっと残念だった。
冒頭の異国情緒あふれる映像からアメリカの集合住宅、教会と場面転換
イラクで撮影したという冒頭の映像は
現代の遺跡発掘の丁寧さを考えるとあまりの乱暴さに笑ってしまうが、素晴らしい。
どんなルートで見ても割と視聴前にどんな作品かネタバレを食らうので
展開は特に驚くところはないのだが、放映当時も同じ感覚だろうな
話の組み立てとして
冒頭で悪魔の存在について伏線が随所に張り巡らせられつつメリン神父のパート
カラス神父の信仰を問いただすような内容
そこから謎の症状に苦しむ少女リーガンが検査でもわからず最後に悪魔払いに挑戦する
と三視点で展開、悪魔払いへと挑む。という作りでわかりやすい。
聖母マリア像への儀式がどう見てもしょうもない悪戯で爆笑してしまったが、
あれはキリスト教徒はどう感じるんだろうか
痰とか吐瀉物がかなり粘着性があって、色味も汚さを感じる素晴らしい仕事
超常現象が発生したり、悪魔らしい描写が多数でゾクゾクする。
時代を超えて人気のシーンはさすがの出来
キリスト教ならでは、信仰や戒律といった描写は控えめで
なんなら日本で作ろうと思えば陰陽師だったりお坊さんで置き換えられる。
こうした宗教を超えたところが名作として優れたところかな。
主人公の自己犠牲で物語を終幕させるのは王道、そこに至るまでの描写も丁寧で良い
やはりあのBGMが至高
これはドラマ『金田一少年の事件簿(1995)』のBGMに影響を与えたのだろうか