「トニースタークがヒーローの原点に立ち戻る名作。だが少し物足りない...」アイアンマン3 enraさんの映画レビュー(感想・評価)
トニースタークがヒーローの原点に立ち戻る名作。だが少し物足りない...
最近マーベルを一から見始めた初心者マーベルオタクです。
今作の特徴はとにかくアイアンマン、そしてトニースタークの内面描写に重きを置いたストーリーにあります。なので、「ド派手でかっけぇスーツの戦闘シーンが見てぇ!」と言う方はあまり満足できないかもしれません。
あらすじの通りトニーは前作アベンジャーズでの敵の侵攻により精神が不安定になってしまいます。新たな敵に怯え、色んなスーツを乱造しまくりますが、新たな敵によってスーツの大半を破壊されてしまいます。
前作2ではパラジウム中毒に悩まされていましたが、
今作では違う悩みに振り回されます。それは「心」です。パニック障害を患い、英雄と持て囃された彼が子どもの前でパニックを起こしうずくまってしまう意外な姿が印象的でした。
そんな色んなことが起きて彼は作中を通して未完成のポンコツスーツを仕方なく使用しています。
そして今までで1番大きなハンデを背負いながらヒーローとしての心を育てていきます。良くも悪くも彼の印象を覆すシーンが多く見られ、協調性が無く省みる事が無い彼の口から「私が悪かった」「君は大切な人」とダイレクトにポッツに言っているのはとても衝撃でした。
--------------------------------------------------------------
しかしアイアンマン123に共通する文句なのですがせっかくいい題材なのに敵対するヴィランがショボいのがうーんと言う感じです。後ラストの大事な治療シーンをダイジェストは勿体無いと思いました。
まぁあんまり敵の規模がデカすぎるとなんでアベンジャーズを呼ばないんだって言う矛盾が出てきちゃうんでしょうね... 1.2はトニーのアイアンマンの後追い、3はただ火が吹けるだけの全身アチアチ人間なのは微妙な所でした。
しかし弱いのは3のトニーも一緒です。手や足だけスーツを着けて殴る、蹴る、時には銃を乱射、単身でステルスなど泥臭くもスタイリッシュなトニースタークそのものをありありと感じれるのもこの作品の醍醐味です。
最後にこの作品を見た後、スパイダーマンホームカミングを見る事を強くお勧めします。時系列はかなり飛びますがこれによってトニーのセリフが3倍近く重く聞こえますw