「良くも悪くも語らずにはいられなくて・・・」009 RE:CYBORG Togさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くも語らずにはいられなくて・・・
見終わった後、思わず語らずにはいられず、映画.comに登録してしまいました・・・
映像はきれいでかっこよい・・・が、009に思い入れがあるとちょっと残念というのが総括です。
<前提>
・神山監督の映画は初めて観ました。
・009のオールドファンです。熱狂的ではないけれど、天使編中断のコミックを小学生のころ読んで愕然とし、そして待ち続け、石ノ森先生が他界され、本当に残念でなりませんでした。
◎映像はすごいですね。最近のアニメってすごいな、と素直に思いました。
○キャラは、昔と今風のテイストがいい感じでミックスされていたと思います。
○009
・ジョーのアクションがとにかくかっこいい。ミサイルに飛び移るシーン、核爆発の熱波から疾走するシーン、しびれた。唯一の武器、加速装置の表現に脱帽です。これだけで観る価値はあったかも。
×008
・かわいそうずぎる・・・原潜が出てきたときに「やっと出番が!」と思ったのに・・・。ピュンマがんばれ!
×007
・かわいそうパート2。もっと活躍できたよね。
○006
・すげー大活躍。多分。これまでの009作品の中でもっとも活躍してると思う。しかもアクション満載。004とのコンビ攻撃も新鮮。ギルモア博士との訴訟は蛇足かと。
○005
・ジェロニモもかっこいい!刺青が浮き上がる描写がかっこいい。ただ、残念なのは、ガトリング砲を撃つシーン。あれくらいなら、ターミネーターもやる。両手で1砲じゃなくて、片手にそれぞれ重砲を持ち、しかも軽々と操るくらいのことはしてほしかった。ジェロニモならできるはず。
△004
・もっともアクションシーンを期待できるハインリヒだけに、あれだけ?の感が強い。解説役としてはクールでいいんですが・・・。米軍船突入でも入り口をプラスチック爆弾で突破じゃなくて、自前の武器で何とかしてもらいたかった。(009ミサイル爆破の前ふりだとは思いますが)009が特攻するときにも何かしら言わせてあげたっかた。
○003
・ビッチ感で賛否あるようですが、原作で大人の関係を知っていたのでそんなに違和感なく、むしろドキドキしてときめきました。米軍船突入の眼でスキャンするシーンもかっこいい。
△002
・ジェットが全身これジェットという感じはよい。アメリカ国籍ゆえに変な役回りになってしまった。あの確執も蛇足。いっそフランソワーズの取り合いくらいの方がよかった。宇宙に登場して、これは009と二人で流れ星か?と思ったが、さすがに一人で流れ星。あのシーンを見てみたかった気もするが、そこまでオマージュに浸る必要もないか。
×001
・頭のバランス悪すぎ。ジョーは年取らず、フランソワーズや他の人は年取って、イワン結局どっちだったのだろう?テレポーテーションの設定がご都合過ぎた。意思のない物体だけが対象可能の原作を踏襲しなくてもいいけど、人はできる、ミサイルはなぜかできない、座標が必要、なぜか009を送ったらもうできないと急に制約が出てきたときにはさすがにがっかり(眠りに入るのだろうけど、唐突)。
×ギルモア博士
・うーん、今回は無能でした。残念。
結局は思い入れの強さ次第という映画ですね。
強かった私は、009たちをうまく使ってくれたところは◎で、ないがしろにされたところが×という結論です。
いままで実は009の最近のアニメや小説完結編は、結局は石ノ森先生じゃないんだろ、となんとなく見る気、読む気になれませんでしたが、今回の映画化は、監督インタビューなどから期待できそうだ、この009観たい!と思わせてくれ、そして久しぶりに009の世界を堪能させてくれたことに感謝です。