「鮮烈なバイオレンスシーン以上のもの」ドライヴ kakerikoさんの映画レビュー(感想・評価)
鮮烈なバイオレンスシーン以上のもの
主人公のこの男、ミステリアスで忘れられないような瞳の表情をしています。自分にささやかだけどぬくもりの時間をくれた愛すべき母子のために、トラブルの中に身を投じ、事態を一生懸命収拾しようとするのですが、やはり最初から真っ当なことではなかった為、悪い方へ悪い方へと転がっていってしまうのが息苦しかったです。愛すべきアイリーンと目を合わせて、やさしく微笑む彼の表情と、そこから一変して凄むほどの激しい凶行に及ぶという二面性が際立っていました。
全体を通して、静と動の魅せる映像、漂う空気感、流れる音楽、そしてライアン・ゴズリングの魅力等、作品としての良質なエッセンスを存分に堪能できると思いました。
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