劇場公開日 2011年12月23日

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「最高傑作か否か?」幕末太陽傳 わしのネタを映画化せいや!さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 最高傑作か否か?

2025年9月10日
PCから投稿

私は彼が嫌いである。なぜなら、彼がgiftedだからだ。どんなに貧乏であっても、過酷な環境であっても、そこに人がいる限りギフテッドは食いはぐれない。出世が出来る。女にもモテる。この作品は、そういう一面を描き出してしまっているのだ。 こんな過酷な環境でもこんなふうにうまく行っちゃいました・・・という庶民の夢を描いている。一方で、この男は庶民ではない。giftedだ。この作品を1度目に見た時は素晴らしい面白い作品だと思った。が、2度目に見たときはその辺が気になって、嫌いな作品になった。ギフテッドのインテリが、そうでない一般庶民をアザ笑ってる映画にも見れてしまうのだ。 この映画の素晴らしさは、苦境をユーモアとウィットとキャラで乗り越えるというところにあるはずであった。だから、主人公の弱点を少しだけでも描いてもっと庶民に近づけておくべきであったと思うのだよ。
ギフテッドが出世するならばもっと過酷な話にして欲しい。例えば、同じ川島雄三の「しとやかな獣」だ。私はそちらの話の方が好きだ。

KIDOLOHKEN
KIDOLOHKENさんのコメント
2025年9月11日

監督は病気で死ぬことが分かってましたから・・病気から逃れて自由になりたいという思いが、そこにあるように思うのです。とても切ないエピソードです。サンクス

KIDOLOHKEN
かせさんさんのコメント
2025年9月11日

落語ネタ満載の、リズムよく進むストーリーが楽しい映画でした。
『栄光なき天才たち』ってマンガで、この映画のラストはスタジオ出て街中を走って終わるべきだって監督が主張してて、そうなってたらどんな感想に変わっていたんだろうなあと考えてしまいます。

かせさん
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