「こんな話だったのか」華麗なるギャツビー 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
こんな話だったのか
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世界文学史上に残る大傑作のような原作のイメージがあって以前から読んでみたかったのだが、かなりしょうもない安っぽい話で読まなくてよかったなと思った。
炭鉱のような地域があって、そこでは貧乏な労働者が泥にまみれて仕事している横では好景気で沸くウォール街、その反対側には富裕層のお城が立ち並ぶ居住区があるという立地が生々しかった。また、クラッシックカーでの粗暴運転は見ごたえがあった。
とにかくデイジーがしょうもない女で、そんなのに夢中なギャツビーもトムも、まるで見る目がなく、大した人物ではなかった。ギャツビーはデイジーとしかセックスしてなさそうで、それまで童貞だったようにも見えた。トムに至っては愛人を本妻にひき殺される形となっていた。
ギャツビーはワタミの社長みたいな感じだった。原作では、当時ははるか雲の上の上流階級のパーティの様子が描かれていて庶民はうっとりとその世界を思い描いていて受けたのかな。そのパーティがまるで楽しくなさそうだった。虚飾の空しさがテーマなのだろうけど、そんなに面白いテーマでもなかった。
ギャツビーはその後生きていてもきっとどんどん悲惨な事になりそうなので殺されてむしろよかったのではないだろうか。葬式に誰も来ないというのはいくらなんでも可哀想だった。元サッカー選手の武田と石田純一はきっと来てくれるはずだ。
3Dは苦手なので2Dで見たのだが、特に不満は感じなかった。
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