「気持ちが3回変わった映画。」華麗なるギャツビー 奈緒さんの映画レビュー(感想・評価)
気持ちが3回変わった映画。
私が映画を沢山見ているわけではないことを前提に。
気持ちが3回も変わる映画に初めて出会いました!
最後にタクシーを待つというシーンがあるのですが、もうみんなにうんざりだ!と声優さんは言っているのですが、君にもねって、、解釈が異なるよこれ。みんなに向けて言っているという認識でしたが、主人公がヤケクソでエリザベスに八つ当たりしてるという解釈が良さそうですね。
お食事のシーンで上から撮っているのですが、あまりに素敵で、貴族のお食事がすごく煌びやかでした。お食事も宝石なのかな?とも思いました。笑 お食事の素敵さに心を1度奪われて、楽しくなってスーツや女性の服に注目してみました。色合いがとても綺麗でした。しかし、後半になるにつれて多くの柄がスーツからネクタイにまで行き届いているなと思いました。
<主人公ニックについて>
最初のシーンで名前を確認することができるのですが、それをするのを忘れてしまい、10何分かはこの人の名前を必死に教えて欲しい!と思いながら見てました笑
いつまでも主人公は傍観者でした。そして、主人公すらも傍観者だと思っていました。場面に変わるにつれて私は彼は傍観者にならない、当事者になるのかなと思っていました。しかしながら、デイジーに手を握られたシーンでも何もしない笑 主人公はいつだって傍観者なのです。仲介人になってみた。色んな人に関わってみた。しかしながら、その人たちの人生に彼の存在があると思うか?と言われるとないでしょうね。ギャツビーというキャラクターは偽物であり、ギャツビーを知る術もない、本人から知る必要がある。ここからギャツビー信者が遂行していきます。これは好意だとギャツビーに言ったシーンは、本心だと思います。ギャツビーは誰でも友です。神様であるギャツビーから友だと言われ、実は恋愛面で、という小学生みたいな行動をする、応援したくなっちゃったんだと思います。アナザーストーリーで監督のインタビューの翻訳を見ていました。ギャツビーがこれが好意と気づかない理由にギャツビー自身は私たち、紹介した人達ですら浅い関係ということが分かっていたんです。だから、好意だと気づかなかった。主人公はここでギャツビーとの友情が出来たとそう思ったと思います。だから、最後の最後まで誰が真犯人か言わなかったし、葬式にも参加した。主人公が叫ぶシーンはまさに怒りに身を任せて殴りかかろうとしたギャツビーだと思います。主人公は、大豪邸に住んでいるトムと仲がいいままで良かった。それこそ過去は取り返せない笑 ギャツビーに加担しすぎてる。正直主人公はギャツビー信者です。最後のシーンで主人公がギャツビーのそばにいない事が気がかりです。監督のインタビューを聞き思ったことは、過去を振り返っている、考えていると思いました。ギャツビーという人間がどうしてここまで責められているのか。真実を知っている、その宿命をおったのはニックとデイジーのみですから。未公開シーンでトムがニックとデイジーを批判していることにも納得が行きます。
<ギャツビーについて>
この人害がいるから私の心情が変わった。ニックは第三者だけれど、このストーリーとしての主人公はギャツビーです。タイトルから明確ですが笑
最後の方になり、全てがデイジーのためという説明が入っていましたが、充分伝わりました。彼女に会うためのパーティ、トムに負けないような豪邸、執事の扱いも正しく、礼儀も服もきちっと。でも、デイジーを手に入れることは出来なかったし、デイジーを犯人にもしない。男ってバカ...ってこういうことか?と思いました笑
ギャツビーのデイジーの思いは重い。彼女に求めすぎだというニックの忠告に無視して、ニックを丸め込んだ。ギャツビーは自信がありすぎる。ニックもニック、丸め込まれたらダメ。そういう友情はありませんよねここに。悪いことをしてる者同士の友情、信者という名の友情、お金という名の友情。対等な相手としての友情がなかったと思います。
デイジーを迎えるために必死だったり、デイジー大好きすぎたり、雨に濡れに行ったりするシーンは思わず微笑しました。大富豪で沢山手に入れてるのに、女性はなかなか手に入らない。どうやって手に入れるんだろ?そういう映画かなと思っていたら全然違う。設定が細すぎる。好き。怒りに任せるシーンも良かったです。第三者全員がみてもイカれてるって分かる。
<トムについて>
偉そう、最悪、デイジーと別れろなど笑思っていましたが、ギャツビーと形勢逆転のシーンでなんとも言えないキャラ感あるなと思いました。上手く生きている方は結局トムでした。
超大作を見た気分です。原作を読んでみようと思います。とても内容も濃く、場面転換も早く良い映画だと思いました。