「戦い抜く」ウォーリアー Blueさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0戦い抜く

2011年11月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

迫力のファイトシーン。 本物の格闘家と肩を並べる(もしくは それ以上?の)二人の俳優。 昨今、お金をかけたり CGを駆使したりと幻想や理想を追う作品が多い中、久々の人間臭い・男たちとその家族を描いた 本作。 手に汗を握るシーンも、心のすれ違いや痛みを表すシーン、また許し許されることの重さや大切さを描くシーンなど 常に何かを感じながらの140分。 疲れましたが、観て良かったと思いました。

アル中を克服する父親・パディの元に現れた息子・トミー。 心に傷を抱えた彼は格闘試合・スパルタへ参加するために確執がある父親へあえてトレイナーになることを 切望する。 その頃、家計に苦しむもう一人の息子で 高校教師のブランドンは家族とマイホームを守るために 再び格闘の道へ戻ることを決める。 二人が目指したのは 奇しくも同じ舞台の場だった。。

アル中だった父ちゃん・パディを演じた名優 ニック・ノルティ。 久々に渋い演技を魅せてもらいました。 後半は もう少し息子と絡んでほしかったですが、“格闘メイン”の作品なので まぁ配役が良かったという部分で納得。 ハンチング帽に寂しさをのぞかせる表情が 印象的。

二男で 荒れまくりの生活を送るトミーに トム・ハーディ。 カッコいい!の一言。体づくりに どれだけ時間を費やしたのでしょう、尊敬します。 尖った性格のトミーを、表情やセリフの一つ一つで 丁寧に演じているところがまたすごい。 特に 後半の父ちゃんとのシーンは泣けました。

長男のブランドンを演じた ジョエル・エドガートン。 演技は60点、でも努力が見えるので+15点の 75点。 トミーとは対照的で保守的なブランドン。“トミーを気にかける”部分で、もう少し 感情移入があってもよかったなぁと思いました。トム同様、体づくりが大変だったであろう37歳、お疲れ様です。

ここでイケメン♡発見! たまたま見た映像の中でトミーを発見する 海兵隊員・マーク役にジェイク・マクラフリン。 一番身近なところで TVドラマシリーズ『グレイズ・アナトミー6』のカレフ医師の弟役を 演じていました。 彼、実際にすごい経歴の持ち主。 アメリカ陸軍の兵士として実際に任務に就いていたそうで イラク戦争時には 数々のメダルを授与されたそうです(どおりで、ユニフォームが似合ってた♡) チョイ役で主要メンバーとの絡みはありませんが 印象に残りました(イケメンだから?笑) これからに期待したい 俳優さんです。

前半は 人とのつながりを丁寧に描いていたのに 後半は戦いばかりに偏って、せっかくの(脇役)キャラクターが潰れていました(特にブランドンの妻を演じたジェニファー・モリソンと、校長先生役の ケビン・ダン、あ~もったいない。。。)

途中までは★5つを掲げていたのですが、後半失速したのと潰れキャラと、エンディングのハケ方で減点の4.0評価。格闘シーンはついつい声をあげてしまうリアルさです(必見☆)

Blue