劇場公開日 2011年11月12日

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コンテイジョン : インタビュー

2011年11月16日更新
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スティーブン・ソダーバーグ、映画監督として決して譲れないもの

マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ケイト・ウィンスレット……アカデミー賞の受賞者やノミニーがずらりと顔をそろえるサスペンス大作「コンテイジョン」。正体不明のウイルスが地球規模で感染する恐怖を描くが、これだけのメンバーがそろえばスティーブン・ソダーバーグ監督も、演出のしがいがあったに違いない。指揮者としてのタクトはさえわたり、適材適所で配されたスターたちが見事なアンサンブルを奏でている。(取材・文/鈴木元)

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「オーシャンズ」シリーズに代表されるように、ソダーバーグ監督の作品には主演級の俳優が集う。しかも誰か1人が突出することなく、それぞれが絶妙なバランスでキャスティングされ存分に個性を発揮する。「コンテイジョン」でも、初期の感染者となり冒頭で死んでしまうキャリアウーマンにグウィネス・パルトロウ、その夫にデイモン、世界保健機構(WHO)の医師にコティヤール、米疾病対策センターの博士にローレンス・フィッシュバーンと、なんともぜいたくだ。

「多くのキャラクターが登場すると、それぞれが関わる時間が限られてくる。それだけ撮影時間も短くなるから、皆が参加してもいいと思ったんじゃないかな(笑)。でも、今回はたくさんの情報を速いスピードで見せていくので、スターが必要とされるという思いはあった」

冗談めかして説明するが、撮影現場では常に出演者に敬意を表して演出する姿勢が、俳優たちの心をとらえているようだ。

「俳優は周りにすべてをさらけ出さなければいけないし、時には弱みを見せることもある。それに対し敬意を払い、こちらも全身全霊をささげることでコラボレーションができる。お互いに尊重しあえる関係、状況を提供することで、俳優たちにとっていい経験になり、それが他の俳優に伝わることもあるからね」

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実際、「コンテイジョン」も脚本を執筆している段階から続々と配役が決まり、ほぼ想定通りの布陣になったという。

「まず脚本を書いている最中からアイデアとしてローレンスとマットは決まっていた。そして書き終わってかなり早いタイミングで、それぞれのキャラクターはこの人がいいということを決めた。マリオンは、WHOに勤める女性と会ったときに彼女っぽいと思ったし、ケイトもいつか一緒に仕事をしたいと思っていた。グウィネスは、本当にあんなことになってしまうのかと見ている人が驚くという意味で完璧なキャスティングだったね」

特に妻と息子を同時に失い、残された愛娘を守るために奔走するという重要な役どころのマットとは、実に6本目のタッグ。絶大な信頼関係がうかがえる。

「マットは演技をしていることを感じさせない。俳優として、観客に何を見てほしいとかどういう映り方をしているかということには全く興味がないんだ。とにかくストーリーだけに興味をもってまい進するのが彼の魅力なんだ」

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インタビュー2 ~スティーブン・ソダーバーグ、映画監督として決して譲れないもの(2/2)
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