ものすごくうるさくて、ありえないほど近いのレビュー・感想・評価
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素晴らしい演技力!!!
9.11で父親を失ったアスペルガーと思われる少年がいろいろな人と
ふれあいながら心の闇を克服していくストーリー。
それぞれの回想シーンを効果的に織り交ぜながら
展開していく技法は見事ですね。
しかし、もっとこの映画をイイ作品にしてるのは
主人公の少年、オスカー役を演じているトーマスホーンの演技力だと思います。
情緒不安定な少年を見事に演じ切っています
また、父親役にトム・ハンクス、母親役にサンドラ・ブロックという渋いながらも演技派俳優を集めたところもすばらしいですね。
大切なのは、理想の希望という矛盾
若い頃、あの地獄絵図を生中継で目の当たりにした瞬間、絶句したのと同時に、ハリウッドのアクション映画は死んだと直感した。
その事実は現在でも、未だ一切変動していない。
故に今作を観るのにとても勇気が必要だった。
しかし、あんなに怖がっていたのに、いざ始まると、映画として普通に面白かった。
予想外の面白さだったので、批評するのに戸惑う。
それは9・11その時と今後を向かい合った初めての映画だったからだと推測する。
これまで『華氏911』『ワールドトレードセンター』『ユナイテッド93』etc.事件を扱った作品は数多いが、事前に防げなかった暴挙への怒りや反省を最優先しているあまり、事件のこれからを描いていない。
作り手の拒否を感じるのだ。
拒否というよりも、距離というのかな。
対して、今作はキチンと9・11という事実を受け止めようとしている。
同時多発テロで父親(トム・ハンクス)を失った少年(トーマス・ホーン)がたった1人で…。
生前の父親が遺した鍵の答えを求め、必死にニューヨーク中を訪ね回る彼の旅立ちは、事件に塞ぎ込むニューヨーク市民の苛立ちとの出逢いを通し、アメリカ全体の葛藤を代弁している。
いくら答えを追い求めたって、犠牲者達の生命は戻ってこない。
どうしょうもない現実に打ちのめされ、もがく彼の繊細なハートは、瑞々しく、そして、痛々しい。
迷い込んでは、トゲトゲしさを露わにする彼をそっと見守る母親(サンドラ・ブロック)と、口の不自由な老人(マックス・フォン・シドー)が、物語の落とす影を優しく中和してくれる。
あの包容力こそアメリカが9・11に対する“理想の希望”ではなかろうか。
彼の成長とか達成感は二の次である。
“理想の希望”
矛盾だらけの言葉やと一蹴したらそれまでだ。
でも、未だに震災に目を反らす我々だからこそ大切にしなければならない矛盾やと思う。
コンビニの募金箱に、いつもより多目の銭を入れながら、答えの無い答えに今はただ追悼の念を送るばかりである。
では最後に、短歌を一首
『塔墜ちて 砕かれた糸 もがく地図 文字を聴かせて 鍵を呼ぶ空』
by全竜
ありえないほど泣けた(T . T)
次はもっと泣いてしまいそう
マックス・フォン・シドーが素晴らしく
主人公に共感できるか否かで評価がかわりそうな気もします。
個人的にはちょっと共感しにくい部分もあり…。
主人公がアスペルガー症候群(?)であるというような描写がありましたが、
それを理解できるかどうかでしょうか…。
マックス・フォン・シドー演じる老人が実に素晴らしくて、
彼の出ている一連のシーンがもっとも印象深かったです。
原作では、第2次世界大戦で悲劇に見舞われた祖父母の物語も描かれるようですが、そこはだいぶ省略(2時間の映画に収めるには、そのほうが散漫にならずによいのでしょう)。いろいろと背景を想像させるものがありましたし、つらい過去や現実をうけとめて、それでも生きている大人として共感がもてました(それは他の大人の登場人物も同じ)。
マックス・フォン・シドーがアカデミー賞ノミネートされたのは、非常に納得。場合が場合なら受賞してもまったくおかしくないなぁ…と個人的には思ったのでした。
父性とは・・・。
個人的に思うところがあって9.11には距離を置いて来たのですが、
本当に原作が良かったんですね。9.11の悲劇+父親と息子の話かと思いきや、
母親と祖父母の存在も重要な時間軸も長い家族の物語でした。
最近は父性について考えさせれる作品が多いなぁと思います。
幼少の頃に離婚した父との思い出はなく33年振りに再会した時には病んでいて時既に遅し、
父方の祖父は探し出した時には亡くなった後、母方の祖父は両親の結婚前に世を去っていて、
子供がいない僕は、父性を感じ得る機会が全くありませんでした。
僕はこのまま父性が欠落した人格のまま生きてゆけるのでしょうか?
おっと映画の話でした…。★4.0 http://coco.to/4034
家族の絆
いつの間にか、涙が一筋。
事前情報なしで見たので、こんな話だったのか~、私はやっぱりアクション物が好きだな~と言うのが、正直な感想。
10歳と言えば、小学4年生くらい。
小学低学年でもないけれど、高学年でもない、中途半端な年頃。
9.11で亡くした大好きなパパとの絆を再確認したいオスカーは、鍵を見つけ、鍵穴探しを始める。
オスカーが求めていた物は、自分の心を開ける鍵。
彼があの時した行動は、そうせざるを得なかったことなんでしょう。
いつまでも引きずってしまうよね。
わかる。わかる。
沢山のブラックさんとの交流や、しゃべれない老人との関わり。
なぜか、母には辛くあたるオスカー。
その謎も、最後には解明。
時間を得て、やっと言えることもある。
でも、オスカーは、確実に父と母から愛されて育っている。
母だって辛かったはず。
でも、それを乗り越えられたのは、やはり、オスカーがいたから。
そう思うと、いつの間にやら涙が一筋でていた。
途中、少し中だるみ有りと感じた。
独りじゃなかった
少年オスカーのトーマス・ホーンが素晴らしい。長台詞もこなし、この作品の実質的な主演にあたる。これはエンドロールで、トム・ハンクスとサンドラ・ブロックが一緒なのに対し、直後にトーマス・ホーンの名が単独で出ることからも分かる。
オスカーは、父の死に於いて大きな十字架を背負っている。
母親はもちろん、誰にも話したことのない重い十字架だ。
母親をはじめ、周りの大人達は、オスカーの心が不安定なのは、父親のことを忘れられず、父親の死を受け入れられないからだと思っている。
もちろん、そうなのだが、根はもっと深いところにある。
オスカーにとって、偶然見つけた鍵は、父親の遺品であり、父親との絆を繋ぎ止めてくれるたったひとつの拠りどころだ。
何がなんでも、鍵の秘密を解き明かしたい、そのエネルギーは十字架の重さにもがき苦しむ反動によるものだ。
だが、オスカーは独りではなかったのだ。いつだって母親が見守っていた。オスカーが気がつかなかっただけだ。
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い存在。
母親とはそういうものかも知れない。
そしてまた、オスカーも母を辛さから守り通したのだ。
だからこそオスカーが歩きまわった軌跡を、母親と共有できたシーンには、喉に塊ができてなかなか落ちない。
「何かが分からないよりは何かが判っただけでもよかった」。オスカーの負の心が解き放たれ、思考が前向きになった証しだ。
前向きな人の前にはサプライズも待っているものだ。
そして、祖母と間借り人が楽しい。
素晴らしい作品
ほんと素晴らしい映画でした。詳しく書くと観ようって思ってる人の感動を薄めると思うので控えます。ただヒルズの大映画館の満員の観衆からは多くのすすり泣く音が。
人はかけがえのない人を突然に失った時、現実にどう向き合って受け止め乗り越え、またその人の死から学び成長していくんだろうとの一つのメッセージが込められた作品。
アメリカ全土いや、世界を悲しみのどん底に追いやった10年前の9.11、たくさんのアメリカ人がもがいて苦しみながら2本足でしっかり歩みだせる力を模索してきた。
東北、いや東日本の人たちなら誰もに多かれ少なかれの大きな心の傷を残した3.11から間もなく1年、偶然にも今立ち上がりつつある日本人への強いメッセージを含み、この時期に公開を迎えたこの作品、日本へのメッセージも込めて是非とも2月26日最優秀作品賞を期待したい。お子さんがいる方々は必見です。
アメリカ合衆国の回復
9.11が米国民に与えた影響をより生々しく描いた作品。そしてこの事件を機に様々なものを失い、下を向きつづける人々の背中をポンと押してくれる。元々小説だったものを映画化しても平気であるくらいに精神的に回復したアメリカ合衆国を思うととても喜ばしい。やはり、ビルが人を波の如く飲み込み倒壊する様は何度見ても心が痛い。この映画は絶望の淵に立たされた国民が、平穏で普段の暮らしに戻れるまでの軌跡を、少年オスカーの生き様に投影して描いたものである。忘れてしまいたい現実を真っ正面から受け止めた時に人々の心に訪れる恐怖や悲しさ、苦しみ。心に抑圧された、もやもやした感情をオスカー少年は具象化し、見る人の心に宿す。悲しくも安堵の感を抱かせるドラマにたまげた。
子供らしく
時として子供は凄く残酷だ。
大人の事情などまったく関係なく本能のまま生きてる。
でもここで描かれたオスカー少年はそんな一面を見せつつも
利発で物事をしっかりと分析して考えられる。
だからこそ精神不安定な状態に陥ってしまう。
子供に縁遠い自分だからなのか、そんな「大人子供」のオスカーの言動や行動
に少しも共感できぬまま時間が過ぎていった。
世の中にはオスカーのように利発ゆえに同世代の子供たちに巧くとけ込めない
思いをしている子が沢山いるであろうこと
そんな子供達が日々、精神との葛藤をしているであろうこと
そんなことを考えながら鑑賞していたときに、オスカー少年が母親に言い放つ一言。それを受けての母親の言葉。
たまらなくグッときました。
人はさまざまな人とのかかわり合いの中で、人生を生きていく
でも、究極自分自身で乗り越えていかなければ行けないことは山ほどある
最後に小さな希望を見出したオスカー
がんばれ、君により良き人生が舞い降りますように!
もう、タンバリンは鳴らさない。
好きな映画です。とても良かった。
オスカー少年は、自分が人と違う感性の持ち主だと知っている。
それを自覚しつつも、どうにもできない。
父の死に関すること全て、感受性という名のアンテナが際限なく辛い事象をキャッチしてしまう。
故に感情の波に折り合いが付けられない。
向き合えないけど向き合いたい。
再び父に会いたい。
父のメッセージを聞きたい。
やがて迎える旅の終着点は何処へ。
9.11後の世界。
その被害で亡くした父を思い、苦悩する少年と、彼を支える周囲の大人達を描いている本作品ですが、これに限らずとも、身内の死を経験しそれとどう向き合うか、どう乗り越えていくのか、というテーマは非常に難しいものがあると思います。
描き方にしても、余りに重苦しいと観ているのが辛かったり、かと言ってライトなポップ調にしてしまうのも、何だかちょっと違うなあ、と。
でも、この映画はその「あいだ」を上手く汲み取ってくれていると思いました。
所々に軽い笑いの要素を入れ、それが重くなりがちな展開に緩やかな役割を果たしてくれてるというか。
トム・ハンクスのコミカルな動きや、祖母とのトランシーバー交信、物言わぬ老人との交流、出会う大人や子供達の個性的な性格なんかで、かなり救われるというか。
ただ、オープニングの表現は結構ヘビーだと個人的には感じました。
このモチーフ使っちゃうのか、と。
人によっては結構不愉快になってしまうんじゃないかな、という。
劇中でもこのモチーフは度々挿入されるんですけど、本国ではどういう受け取られ方されたんでしょうか。
それ以前に『9.11』を描く、という時点で拒否反応示す人も居るでしょうし。
いやまでも、このモチーフがラストに繋がる布石でもあるので、そこ含めて自分はとても好きなんですけどね。
オスカー少年の心の叫びを129分間、ずっと浴びせ続けられるこの映画。
率直に言って、人を選ぶと思います。
ナイーブなテーマです。
日本も3.11を経験しました。規模にも辛さにも大小など有り得ず、感じるものは人によって様々な訳で。
この映画に嫌悪を抱かれたとしても、それは仕方のないことでしょうし、本当に難しい。
自分は、見当外れかもしれませんが『考えることを止めてはいけない』というメッセージを、自分なりに受け止めました。
原作も読みたくなりました
こういう映画って、何と言ったらいいのか。
ほんとうに心に迫る映画……、言葉に詰まってしまいます。
主人公の少年、もちろんとてもよかったです。
トム・ハンクスも、嫌みなく「お父さんお父さん」していて。
サンドラ・ブロックのお母さん、自分も傷つきながらも、
小さな心で悲しみを受けとめようともがく息子を見守る感じが
自然で、よかったです。
それから、少年のおばあさんと、間借り人のおじいさんの存在。
温かくて、でも子供だからといって、少年に優しくするばかりでなく、
少年とちゃんと向き合っていて。
それぞれの登場人物が、それぞれのつらい現実を見つめるシーンは、
涙があふれて仕方ありませんでした。
この映画から、たくさんの宿題をもらった気がします。
原作もこれから読みたいです。
この主人公の少年に、大人として共感が持てるかどうか。
911で父親(トム・ハンクス)を亡くしたオスカー。彼は父親がのこした遺品の中から鍵を見つける。何処の鍵だか、何の鍵だが、わからない。けれど永遠に父親と繋がっていたいオスカーは、その鍵に会う穴を見つけるため、ニューヨーク中を探し廻る。
パニック障害を持つオスカーは、無償の愛を注いでくれた父親を亡くして、光の無い世界に突き落とされた。その突然の死を受け入れられないし、その感情を何処に持っていったらいいか図らない。当然暗闇の世界で恐怖心にも満ちみちている。それで、周囲の大人たちにその抑えきれない感情をぶつけてしまう。母親(サンドラ・ブロック)に汚い言葉で罵り、ベットの下や戸棚の中に自分の世界を作って引きこもり、自傷行為をしてしまう。祖母の部屋に間借りしている老人(マックス・フォン・シドー)には、父親の最後の留守電を無理矢理聴かせる。
母親との口論の場面は非情な緊迫感があり、観ていて非常に辛くなる。なぜなら、母親は現実に直面している。夫を亡くしての悲しみ、喪失感。大人だから必死に耐えている。そして決して子供にはその姿を悟られまいとしている。しかし、のちに彼女は息子の「冒険」を知り、それをサポートすることで自分自身も癒されていく。
また老人は過去の辛い体験に、自ら言葉を失うことでその気持に対して封印をしてしまっている。けれども、彼はオスカーと共に鍵を捜すという「冒険」をしているうちに、次第にオスカーの純粋さに惹かれもしていく。
普通の大人は時として、子供の純粋さを自分たちにはもう持ち得ないことへの嫉妬と共に、その美しさを賞賛する。ただし、ここでのオスカーの気持ちはそれに当たるかどうかは、人それぞれだろう。むしろ、マックス・フォン・シドーの演じた老人やジェフリー・ライトが演じるビジネスマンのような、過去の後悔に悩みつづけている人たちの姿のなかに、心の重荷をずっと抱えながら生きて行くこと対して、思わず頷いてしまう自分がいた。このように、彼を取り囲む人々それぞれが持つ悲しみ、苦しみに共感する観客が多いのではないか。
911の悲劇を、11年かかってやっと、それに巻き込まれた人々の感情を表現するのに十分な作品といえる。ただし精神的に酷な表現描写もあり、当事者でない人間であっても辛くなる場面が多々ある。これの是非は、暫く経ち、この作品を離れてみてからでないと、何とも言えない。
2月18日 TOHOシネマズ六本木ヒルズ
やっぱりトム・ハンクスとサンドラ・ブロック。
9.11により父を失った少年が、父の遺品の謎を追う物語。
物語に9.11が取り入れられていますが、9.11をテーマにした作品ではありません。突然の父の死を、象徴的・衝撃的に描くために9.11が選ばれています。その意味では、交通事故でも、飛行機事故でも良かったのかもしれません。ただ、9.11を取り入れることで、周囲の人間を物語により取り込みやすくなったのは事実。そういう意味では、9.11と言う事に意味はあるのかもしれません。
トム・ハンクスやサンドラ・ブロックと言うアカデミー俳優を従えて主演をはったのは、トーマス・ホーン。オスカーはちょっとクセのある少年ですが、自然に上手く演じています。でもやっぱり、この映画のキモは、トム・ハンクスとサンドラ・ブロックですね。息子オスカーを愛で包む両親の姿を、すごく自然に演じています。特に、トム・ハンクスは、いきなり亡くなってしまう役で、その後は回想シーンで出てくるだけですが、それでも尚且つ、その存在感を示しています。流石です。それと、サンドラ・ブロックも上手い! 『スピード』とか『デンジャラス・ビューティー』や『あなたは私の婿になる』の、ちょっとコミカルなイメージが強いんですが、この作品では一点、息子を愛する母親の姿を上手く演じています。
結局のところ、一人の少年が数々の障害に立ち向かい成長していく姿、そして、その少年が関わった周囲の人々も、少年から受けた影響で幸せになると言う話ということで良いでしょうか。はっきりとした結論とか、そう言うものは無いかもしれませんが、人間の成長、人間の愛というものを見られた様な気がします。
人に薦めたくなる秀作。
引き裂かれる
苦しくて、心が引き裂かれます。 事実から目を背けてはいけないけれど、それを受け止めるには 相当の体力がいります。 なので、鑑賞後は 疲労困憊でした。。
9・11テロで 最愛の父を亡くした少年オスカーは、クローゼットで1本の鍵を見つけ、父親が残したメッセージを探すため ニューヨークの街へ飛び出していく。 鍵の先にある奇跡を追って、最愛の者を失った人々の再生と 希望を描き出していく(作品情報より抜粋)。
主人公・オスカーを演じた トーマス・ホーン。 素晴らしい演技でした!! が、トムにもサンドラにも似ていないところが ちょっと浮いてたかも(苦笑)。 アスぺルガー症候群の疑いがある少年の心の揺れ方を、見事に表現していたと思います。 将来がとても楽しみな イケメン君☆
オスカーの父親を演じたトム・ハンクス。 助演に徹して、トーマス君をしっかり盛りたてていました。 ますます太って オッサンになっていましたが、家族を支えていた立派な父というイメージが しっかり残る演技でした。
オスカーの母親を演じた サンドラ・ブロック。 彼女の そつのない演技も好印象。 泣けました。 頑張るママを演じさせたら(今のところ)世界一。
その他、オスカーと出会う“話せないおじさん”を演じた マックス・フォン・シドー(『シャッターアイランド』)、オスカーが鍵を探し訪ねた先で出会う女性に バイオラ・デービス(『ヘルプ 心がつなぐストーリー』)、などなど 助演の皆さんも素晴らしいです。
この作品を通して… 立ち止り、9・11で家族を亡くした人々の痛みに触れ、考え、そしてまた歩き出す勇気を持つことの大切さを 少年の葛藤を胸に刻みながら学ぶ。 ストーリーもキャスティングも、演出もシーンごとのコントラストなども 緻密に計算されてるなと思いました。 ただ、もう悲しすぎて。。。トーマス君の演技が完璧すぎて。。。 良い作品であるのは間違いないですが、「もう一度観たいか」と聞かれたら 正直迷うと思います。。 でも、感想を聞かれたら「ぜひ観てほしい」と お勧めすると思います。
***『最後だとわかっていたなら』(ノーマ・コーネット・マレック作)
あなたが眠りにつくのを見るのが最後だとわかっていたら
わたしはもっとちゃんとカバーをかけて神様にその魂を守ってくださるように祈っただろう
あなたがドアを出て行くのを見るのが最後だとわかっていたら
わたしはあなたを抱きしめてキスをして そしてまたもう一度呼び寄せて抱きしめただろう
あなたが喜びに満ちた声をあげるのを聞くのが最後だとわかっていたら
わたしはその一部始終をビデオにとって毎日繰り返し見ただろう
あなたは言わなくてもわかってくれたかもしれないけれど 最後だとわかっていたら
一言でもいい・・・「あなたを愛してる」とわたしは伝えただろう
たしかにいつも明日はやってくる
でももしそれがわたしの勘違いで今日ですべてが終わるのだとしたら
わたしは今日どんなにあなたを愛しているか伝えたい
そしてわたしたちは忘れないようにしたい
若い人にも年老いた人にも明日は誰にも約束されていないのだということを
愛する人を抱きしめられるのは今日が最後になるかもしれないことを
明日が来るのを待っているなら 今日でもいいはず
もし明日が来ないとしたらあなたは今日を後悔するだろうから
微笑みや抱擁やキスをするためのほんのちょっとの時間をどうして惜しんだのかと
忙しさを理由にその人の最後の願いとなってしまったことをどうしてしてあげられなかったのかと
だから今日あなたの大切な人たちをしっかりと抱きしめよう
そしてその人を愛していることいつでもいつまでも大切な存在だと言うことをそっと伝えよう
「ごめんね」や「許してね」や「ありがとう」や「気にしないで」を伝える時を持とう
そうすればもし明日が来ないとしてもあなたは今日を後悔しないだろうから***
現実は残酷だ
911で父親が亡くなった少年の心の変化と再生。と言えば聞こえがいいが、その傷はあまりに大きい。
留守電に残されたメッセージも変に感動を誘うような内容では決してなく現実的だ。
死を覚悟しているはずなのに、このメッセージを聞く(聞いている)息子の事を考えているんだろうなと。
息子の父親に対する愛情は全編を通し伝わってくるけど、父親の息子に対する愛情はより深い。
作品としては、悲しいながらも、最後は希望がもてるストーリーだけど、現実とファンタジー的要素の落差が大きくてノリきれない部分もある。
現実の出来事を絡めた内容で作品をつくるのってつくづく難しいと感じます。
そういう意味では、今作よりダイアナ妃の事故を効果的に使用したアメリは上手かった。
何かを期待しまうという点でトムハンクスはミスキャストだったと思います。
全164件中、141~160件目を表示











