劇場公開日 2012年11月17日

「最高の映画への序章」ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 大輔さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0最高の映画への序章

2021年3月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、TV地上波、VOD

続編の「シン」を見るまでこの映画は個人的に☆1つだった。
でも「シン」を見て、みごと満点に返り咲いた。

「Q」は、「シン・エヴァンゲリオン劇場版:|| 」のために用意された作品と言っても過言では無い。
全ては「シン」に繋がる話への転換部分。
「序・破・Q・シン」四部作は明確に起承転結に分かれており、このQはまさに「転」。

そりゃあ、映画の「起承転」だけ見せられても面白く無いよねって話しになる。
特に「Q・シン」は実質2本で一つの映画と言っても過言では無いので
この映画だけを見て途中でやめるとか、シンを面白く無いと勘違いするのだけは本当に勿体ないと感じる。

リアルタイムで追ってきた人は20年間耐え続けたんだから、
この映画を見る95分ぐらい耐えて欲しいってのが本音だったりする笑

勿論、この映画の製作方法というか、長期間小出しにする戦法は非常にズルいとは思う。
そもそもQとシンは同時上映の予定だったし
何なら「序・破・Q・シン」合わせて2年で終わる計画だった。(誰も信じていないのは別として)

でもその分、普通の映画では有り得ない程の密度を持った重厚なシリーズ作品が出来上がった。
今まで散々待たされた挙句打ちのめされた記憶を押しつぶしてしまう程の密度である。

ぜひ最終作の「シン」を楽しむ為に一端この苦い映画をすべて飲み込んで欲しい。

ちゃやま