「震災から10年。せっかくだからQレビュー。」ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 犬神スケキヨさんの映画レビュー(感想・評価)
震災から10年。せっかくだからQレビュー。
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震災から10年。
新劇場版エヴァンゲリオンの最終作が公開された今だからこそ、せっかくだから前作のQをレビューしてみる。
結論から言えば、本作はあまり良い評価がされていない。
それは、前作の予告を全く無視したストーリーだったり、暗い内容だったりが原因なのだろうか。或いは単純にストーリーがつまらないからなのだろうか。まあそこは分からない。
ただ、これは理由にはならないが、この作品は東日本大震災を経ているのだ。
この作品の主題歌を宇多田さんに依頼するにあたって、伝えたとされる言葉からもそれはわかる。
少なからずどころか、かなりの影響を受けている。
本来想定されていたであろうストーリーに大幅に変えざるを得ない衝撃。
感受性豊かなクリエーターなら尚のことである。
絶望的な状況。
閉された未来。
それでも、どんな時でも希望は残されてる。
最後のカットで3人が、赤い大地をとぼとぼ歩き出す。
個人的にはそれだけで泣けてくる。
唐突に降りかかった絶望。
それでも前に進む。
まあ、映画としては単調の誹りは免れないのかもしれない・・・。
余談
詰まるところ、単体の作品としては本作は優れた一本ではないかもしれない。
しかしながら、完結編であるシンエヴァンゲリオンではそれをも内包して、全てを綺麗に終わらせた。これが可能性の一つであった、と捉えるなら別な形もあり得たんじゃないか?との考えもなくもないが、まあそれは無粋な話。
もう、全て終わったことなのだから。
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