「できそこないの小津映画」家族の庭 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
できそこないの小津映画
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できそこないの小津映画の臭いがする。邦題に庭とあったので綺麗なイングリッシュ・ガーデンを思い描いてしまったが初老の孤独な女性と幸福そうな家族の交わりを淡々と描写するだけ、老いてなお幸せであるには若いうちからの心がけが大事とでも言いたいのだろうか。大体において人は失ってから気づくもの、隣の芝生をうらやんだりしても始まらない。思い通りには行かないのが人生であり、今は人の羨むカップルに見えても先は分からない。そういう意味では深そうで浅い人生スナップだった、冒頭から不幸を背負った不眠症の老婦人から始まり残念な人達が徘徊する、終始陰鬱な描き方には閉口した。
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