「ヘンリーの脱力銀行強盗」フェイク・クライム 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ヘンリーの脱力銀行強盗
銀行強盗の片棒を担がれ、自分だけ捕まってしまった男が、出所後、本当に銀行強盗を企てる…。
主人公ヘンリーに、キアヌ・リーヴス。
キアヌ主演のハラハラドキドキサスペンスかと思いきや、かなりコメディ色が強い。恋愛色もプラス。
所々脱力感も漂い、滑稽でもあるが、キアヌは人間味たっぷり。
ヘンリーが偶然知り合う舞台女優ジュリーに、ヴェラ・ファーミガ。「マイレージ、マイライフ」もそうだが、大人の女性の魅力が光る。
ヘンリーと共に銀行強盗に加担する獄中仲間マックスに、名優ジェームズ・カーン。お久々だが、その存在感、さすがコルレオーネ・ファミリーの長男!(笑)
銀行とジュリーが出演する劇場を繋ぐ禁酒法時代の秘密の地下トンネル。これを利用して計画を企てる。
犯罪映画ならではの好奇心をそそる。
が、しかし…
先にも述べた通りコメディ色が強い為、緊張感は盛り上がらない。
ヘンリーが銀行強盗を企てる動機も弱い。
ゆる〜い感じとおかしな人間模様が魅力と言えば魅力だが、ちょっと消化不良。
同じサスペンス・コメディなら、「黄金の七人」のような洒落た感じ、「おいしい生活」のような笑い、「鍵泥棒のメソッド」のようなユニークな捻りが欲しかった。
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