劇場公開日 2011年11月19日

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「前の「少林寺」とは別物。」新少林寺 SHAOLIN りりーさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0前の「少林寺」とは別物。

2011年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

私がカンフーアクション作品にはまったのは、ジェット・リーの「ワンチャイ」シリーズから。
「ワンチャイ・天地大乱」での、ドニー・イェンとの一騎討ちは凄かった。
少林拳法って、こんなに凄いんだ!と思った。

それから沢山の作品を見た。
その中には、ジェット・リーが、まだ李 連杰、という本名で出ていた「少林寺」「阿羅漢」もあった。

これらの「演武披露」的作品も良かった。

けれど、時代が変わり、人の生活も変わった今、「少林寺」と「新少林寺」は、全く別の作品と思った。

ストーリーは、仏教の教えを基にしているが、誰にでも言えることを身を持って教えてくれる。
≪人は、変われるのだよ≫

アクションシーンは、さすが拳法の修業を積んだ俳優さん達。
観る者を惹きつけて離さない。
ベニー・チャン監督の手腕はさすが!!
見応えのある怒涛のアクションは、久しぶりに手に汗を握った。

それとともに良かったのが、配役。

「ハムナプトラ3」にも出ていた、浄能役のウー・ジン。
師兄役を、見事に、しっかり演じていた。
とても好感を持てた。

方丈役のユエ・ハイさん、とても懐かしかった。
浄空さんも、浄海さんも、とても素敵だった。

久しぶりにスクリーンで見たション・シンシン。
ジェット・リーが骨折した時に代役をした人。
大地争覇での鬼脚役は、記憶に残っている。
嬉しくって、懐かしくて・・・。

アンディ・ラウの悪役。
これでもかというほどの悪人顔。
それが後半になると、善人の顔になる。
イヤミがないのは、さすがの演技力。

もっと凄かったのが、ニコラス・ツェー。
彼の持ち味である「照れたはにかみ笑い」は封印(そんな役ではなかったけれど)。
「孫文の騎士団」での純粋な車夫役の時とうって変わって、突き抜けた悪顔。
髪が左目にかかり、右目だけの表情の時が多かったが、その目が素晴らしい。
≪突き抜けた≫悪の表情に、目に、惹きつけられた。
脅えた表情も良かった。

≪門前の小僧≫的、ジャッキー・チェン。
彼らしいコミカルな演技は、やっぱり大好き。

エンドロールでの、アンディ・ラウの歌と共に見逃して欲しくないのが、雪景色の中での演武。

冒頭からクライマックスまで、ダレルことなく、悲しみながらも、エンタメを楽しむことができて、心に残る素晴らしい作品。

りりー