「奇跡なんか起こらない、だがそれが良い」モンスターズ・ユニバーシティ A-COLORさんの映画レビュー(感想・評価)
奇跡なんか起こらない、だがそれが良い
前作『モンスターズ・インク』の前日譚です。
前作の完成度の高さから、さほど期待していなかったのですが、見事に裏切られる素晴らしさでした。
前作は、小さいお子さんでも『モンスターズ・インク』の世界に入り込んで、一緒に楽しめる(そして感動できる)良さがあったと思いますが。
今作は、当時『モンスターズ・インク』を楽しんでいた、ちょっと成長したお子さん世代と一緒に見ると楽しめるんじゃないでしょうか。
物語の表面だけを眺めると、決して、おもしろ愉快なお話ではありません。
むしろ苦いです。
奇跡なんか起こらないし、世の中は個人の思い通りには決してなりません。
でも、そこで負け犬と諦めるのではなく、努力すること、そして自ら個性を受け入れることで、新しい道が切り開かれるのだ、という真理を描いてくれます。
その上で、後日談となる『モンスターズ・インク』を見直すと、彼らのガッツと活躍に胸が熱くなること必至です。
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