「世界観は同じでもインクとは独立した物語」モンスターズ・ユニバーシティ ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
世界観は同じでもインクとは独立した物語
オリジナリティーの一点に於いては他の追随を許さなかったピクサーが何故にこんなに続編ラッシュかましまくってるのか正直不可解なんですよね。
『トイ・ストーリー』はまあ三部作として捉えれてみれば分からなくもないんですけど、『カーズ』とか果たして続編必要だったか?という。
『モンスターズ・インク』の続編が製作決まったって時も「はあ?なんで?」てなって。
いや、『モンスターズ・インク』好きだったけども、あれ以上どうにもこうにも捏ね繰り様なくね?ていう。
だったらまだ『Mr.インクレディブル』とか『レミーのおいしいレストラン』の方がやり様あるのになあ、て。100歩譲って。
『ファインディング・ニモ』も続編やるらしいし、これはアイデア枯渇したと思われても仕方ないでしょうよ。
ピクサーがそんなにポンポン続編やっちゃダメだよって。作品満足度絶対保証だった天下のピクサーが。
まあ、もう続編は抑制するらしいニュース聞いたんでホッとはしてるんですが。
で、色々ピクサー続編にブーたれましたけども。今作の『モンスターズ・ユニバーシティ』。
実は続編じゃなくて“前日譚”という手法取った訳ですな。サリー&マイクの黄金コンビ結成秘話に話を持って行ったという。
これがなかなかに功を奏してると思いました。
確かにインクと同じキャラクター、世界観には変わりないんですけど、語るテーマと舞台が違うからベツモノとして観られるんですよね。
同じ設定で違うステージを狙ったな、みたいな。
そりゃやっぱり物語展開にしてもキャラクターにしても、何処をどうしたってオリジナリティーの部分には欠けますけどもね。
まそこには目を瞑ってね、何て言うか「仲間あり、冒険あり、笑いあり、涙あり」のピクサー教科書みたいな内容で非常に満足しましたよ、自分は。
これ観てまた前作のインク観返すのも楽しいだろうな、と。