「子供向けのフリをしたオールドファッションのスポ根ドラマ」モンスターズ・ユニバーシティ よねさんの映画レビュー(感想・評価)
子供向けのフリをしたオールドファッションのスポ根ドラマ
サリーとマイクのプリクェルということは承知していましたが、まさかこんなストレートな学園スポ根ドラマをブチ込んでくるとは!『カーズ2』を『007は二度死ぬ』オマージュでパンパンのスパイアクションにしてのけたピクサーですからこれくらいは当然ですかね。
怖がらせ屋になることを夢見て努力の末モンスターズユニバーシティに入学してくるマイクと、伝説の怖がらせ屋を父に持つサラブレッドのサリーはさながら『リングにかけろ』の竜児と剣崎。名誉挽回の為に参加することにした校内怖がらせ大会で組むチームが劣等生の集まりで・・・っというのも『リンかけ』、この序盤から畳みかける昭和のジャンプ臭がスゴイ。昭和の話なのでサリー達がライバル達に浴びせられる洗礼が当然アレなのがライバルチームの女子リーダーの名前で解るという仕掛けもアラフィフ泣かせ。
もう終わり?っていうところからもう一度捻るストーリーの巧みさ、実は12年前ほとんど同時期に全米で封切りされていたくだらない某シリーズを実に巧妙にコケにしているシャレのキツさも痛快。こちらの期待を軽々と超えた傑作でした。
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