「石田ゆり子がここまで棒だとは‼︎ 読めなかった、このリハクの目をもってしても‼︎」真救世主伝説 北斗の拳 ユリア伝 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
石田ゆり子がここまで棒だとは‼︎ 読めなかった、このリハクの目をもってしても‼︎
「北斗神拳」伝承者ケンシロウの闘いを描いたディストピア・バトルアニメ『北斗の拳』を再構築し描き直した、『真救世主伝説 北斗の拳』5部作の第2作。
ケンシロウ最愛の女性、ユリア。時代に翻弄される彼女の運命とは…。
○キャスト
ケンシロウ…阿部寛。
ケンシロウ最愛の女性にして南斗最後の将、ユリアの声を演じるのは『平成狸合戦ぽんぽこ』『もののけ姫』の石田ゆり子。
タイトルの通り、今回は”北サーの姫”ことユリアに焦点を当てた物語が展開される。
北斗四兄弟との出会い(ジャギの存在はオミットされた訳じゃなかった!)、ケンシロウへの愛、シンによるNTR、南斗五車星との邂逅、南斗最後の将への就任と、65分というランタイムにユリアの半生がぎゅうぎゅうに押し込まれている。
前作は登場キャラクターやストーリーがよく整理されていたと思うのだが、本作はランタイムの短さと描かねばならない出来事の多さが相まってちょっと乱雑。
登場キャラクターがドサっと増えたのにも拘らず、そいつらが特に重要な役割を果たさないため印象に残りづらく、特にシンとレイに関しては「結局お前らは何者なんや?」という疑問が頭をよぎってしまった。
前作はまだしも、本作に関しては完全に『北斗の拳』ビギナーお断り。せっかく一から仕切り直したのにねぇ…。
リュウケン=大塚周夫/ダーマ=屋良有作/シン=桐本琢也/レイ=三木眞一郎/リハク=宝亀克寿/トウ=甲斐田裕子/フドウ=郷里大輔/シュレン=檜山修之など、今回も脇役の声優陣は最高に豪華✨
洋画の吹き替えでお馴染みの実力派が揃っており、彼らの演技には文句のつけようがない!!
だからこそ。だからこそ!ユリアを演じる石田ゆり子の棒読みっぷりが一層際立つ!!こいつぁひでぇや!!
『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994)、『もののけ姫』(1997)に続き、多分3度目となる石田ゆり子の声優挑戦。ジブリ作品での演技も褒められたものではなかったが、それでも今回に比べれば大分ましだったと言わざるを得ない。いやぁ今回は酷かったなぁ…。リアルな演技とは真逆なものを求められる少年漫画のアフレコは、やはり実写畑の役者には難しいんですね…。
もう本当に、残酷なまでに周囲との実力差がありすぎて。石田ゆり子もやりづらかったことだろう。もう本当、自分のためにも観客の為にも断ってくれマジで!!
余談だが、ジャギの声を演じるデビッド伊東は意外にも上手い。普通に本職の声優さんかと思ってました。タレント吹き替えでも上手い人を使ってくれれば文句はないんよ。
今回は完全に次回作へのつなぎ。派手なバトルシーンがほとんどないためか作画の乱れは見られないが、その分見どころには乏しい。劇場公開作品ではなくOVAである為、そんなに凄いものを期待してもいなかったのだが、せめてケンシロウvsシンくらいは描いても良かったのではないかな、と思ったり。
まぁ次回に期待ですかね。
…トキ。子供を抱き抱えればお前の分のスペースくらい確保出来たんじゃないか…?