「きみのためなら死ねる。」愛と誠 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
きみのためなら死ねる。
果たして今作に134分もの上映時間が必要だったのか?と
最近では、やたら時間ばかりが気になる三池監督作品。
まぁ~あれだけフルで歌わせれば(皆さんそれぞれフル歌唱)
それなりの時間が必要なのは必至、それが功を奏していない
ほどヘタクソ(ワザとだよね)なのが更に時間枠を増幅させる。
今や古典と化した名作(迷作?)を妻夫木くん主演で…っていう
思いきりの良さ(ぜったい誠には合わないと思ってた)が却って
彼をふっきれた誠に仕上げ、脇キャラで彼を引き立てるという
構成も、どこか(ワザと)間抜けた感を随所に醸し、観終えれば
しっかりと三池ワールドに仕上がっているという今回の愛と誠。
役者の皆さんも、ホントよくノリましたね~と感心至極^^;
リアルな愛と誠といえば当然(観てました)加納竜と早乙女愛の
完結編が一番好きだった。毎回太賀誠の配役が代わっており、
一作目が西城秀樹、二作目が南条弘二だったが、何といっても
一番似合っていた(カッコいい)のが加納竜だった気がするのだ…。
早乙女愛は(先日あの若さで急逝しましたが)
一般公募で見事ヒデキの相手役をゲットし、そのまんま芸名も
早乙女愛でデビューしたのね。彼女は鉄板ともいえるハマり役。
あの髪型って、麻丘めぐみか早乙女愛か、ってとこだったもん。
今作みたいに笑える映画じゃなかったけど^^;
子供心に観てもしっかり印象に残る名作(迷作)だったのが凄い。
冒頭とラストがアニメ(なかなか面白かった)になっているが、
ここまでやるなら主演の二人に子供役もやらせちゃえば~^^;と
ツッコミたくなるほどの何でもアリな仕上がり。
いちいち説明する必要もないほどふざけた(ストーリーは沿ってる)
展開に懐かしいやら、バカバカしいやら、そもそも昭和歌謡など
知るはずもない若いキャスト陣に、大真面目に歌わせているその
効果って何なんだ?と思いながらも、これは監督が原作を知り尽し
ていないと、なかなか出せない味わいなのかもしれないと思った。
褒めてけなすあたりがちょうどいい作品なのかもしれない。
ちなみに岩清水、最高でした。ありがとう斎藤くん^^;
そしてありがとう、ムリな要求に気張って応えた伊原さん^^;
アナタ方あっての平成版・愛と誠といえるでしょう。
(武井咲もいい味出してますね。サクラ、いとには苦笑い必至~v)