「いまいち」メリダとおそろしの森 Syuさんの映画レビュー(感想・評価)
いまいち
クリックして本文を読む
ストーリーテリングが下手くそだな、と言うのが最初の感想。
まず、話の大きな土台になっているはずの、過去の王国の物語が作中でほとんど語られないのはどうなんだろうか?
自分が知らないだけで、海外の人には馴染みのある話だから、あえて詳しく語る必要が無いのかな、と思ってしまうくらい説明不足です。
おまけコンテンツで見る事が出来ますけど、これを作中でやらない判断は無いでしょう。
また、メリダと母親の関係もちょっと定型的過ぎて、親身になれなかったです。
何かもっと特徴的なエピソードが一つか二つ有れば良いと思うんですけど。
話の内容としては、慣例や伝統を重んじ過ぎて、娘の意思を汲まない母親と、わがままで自由を求める娘が喧嘩して仲直りする、というものですがキャラクターが両方とも立っていないため、全然のめり込めませんでした。
そう、キャラクターが全然立ってないんですよね。製作秘話を見て納得しましたが、北欧の世界観とか風景を再現する事に熱心で、登場人物には余り気が回ってないって事でしょう。
そのため、母親が娘を思うシーンとか、娘が母を思うシーンが出てきても、真実味が感じられませんでした。
母親が熊になる意味も、その呪いが解けるための行為もあんまり必然性が感じられず、だから結末を迎えても盛り上がりが無いです。
全体的に練りこみが足りず、非常に残念な出来と言わざるを得ません。
コメントする