「過去を断ち切る為に剣を持つ」るろうに剣心 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
過去を断ち切る為に剣を持つ
少年ジャンプに掲載されていた人気漫画を実写映画化。
掲載されていた頃のジャンプは読んでいたが、るろ剣は読んでいなかった。ドラゴンボールばかり読んでいたからなぁ…。
それでも、剣心が人斬り抜刀斎である事や薫ら何人かの登場人物も知っていた。これでも一応世代なので。
ストーリー展開は強引な点や粗も目立つ。演出が陳腐な箇所もある。
でも、娯楽チャンバラ・アクションとしては万人受け出来る作品に仕上がっている。
役者たちが体を張ったアクション・シーンは見所の一つ。アクロバティック過ぎて有り得ねー!と思つつも、そこは漫画原作の旨みと面白さが効いている。
新しい時代の為、人斬り抜刀斎として多くの人を殺めた剣心。ある時気付く。自分は単なる人殺しでしかないと…。二度と人を斬らないと心に誓う。
しかし、それによって周りに危害が及ぶ。剣心は再び剣を握る。今度は、大事な人たちを守る為に…。
一度人を斬ってしまった者は、剣に生き、剣に倒れるしかない。
剣心も剣を持ち続けている。刃が自分の方に向いた逆刃刀を。それは過去を断ち切る為の戒めなのだ。
佐藤健の剣心はハマり役!飄々として人懐っこい雰囲気や時折見せるキリッとした男らしさや暗い過去を背負った陰の部分など、上手く出していたと思う。彼の代表作になるだろう。
敵役、香川照之と吉川晃司は怪演。香川はホント、器用な役者だ。
武井咲もフレッシュに演じていたが、数年製作が早かったら、薫役は蒼井優だったんだろうなぁ〜。
スピーディなアクションと真摯なドラマに素直に楽しめ、好感。漫画原作の映画としても成功例。
続編も勿論ウェルカム!
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