劇場公開日 2012年8月25日

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「疾風怒涛!! 邦画エンタメの基準を底上げする大秀作活劇」るろうに剣心 浮遊きびなごさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5疾風怒涛!! 邦画エンタメの基準を底上げする大秀作活劇

2012年9月17日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

原作には目を通してたのでキャラは知ってるが、
細かな展開までは覚えてないという半端な立場の人間の意見です(笑)。

『ホワイトアウト』『K-20』『GANTZ』『ワイルド7』etc……
邦画ってドラマ面はさておき、アクション演出に関してはイマイチ……
最近のエンタメ邦画に対して僕が抱いている正直な印象である。

だが! 本作は遂にそのラインを超えた!
海外のアクション映画と比較しても遜色無いどころか、それ以上の迫力とスピード!
早、否、疾いッ!(←少年誌っぽい言い回し)

冒頭の壮絶な戦争シーンからラストの一騎討ちまで
ハリウッド映画はおろか香港映画にすら負けない猛速アクションのつるべ打ち。
しかもそれを刀での殺陣でやってのける。
明治という、日本と西洋の文化が入り雑じる時代が舞台である点も面白く、
風俗・美術は勿論、刀、銃、大砲、果てはガトリング銃まで飛び出すゴッタ煮感が楽しい。
邦画規格外でありながら邦画でしか作り得ない、唯一無二の大活劇になっている。

立役者は主演・佐藤健!
静と動のギャップの凄まじさ。時々目で追いきれなくなる程の疾さ。泥臭くも華麗な殺陣。
観客席からも何度か小さく感嘆の声が上がったほどだ。
CG処理だったらこの迫力は出せないよ。あの速度をよくぞ生身で!
アイドルだとナメてました本当すみませんでした。

そして仇役・吉川晃司。ゆらりとした雰囲気に妖気を感じましたよ。
警察署の襲撃ってそれ『ターミネーター』(笑)。
疾に対する剛の殺陣。しかし、背中で刀を持ち変えて太刀筋を隠す妙技も披露!
アイドルだとナメてました本当すみませんでした。

映画全体のハードな雰囲気に対してマンガ的要素が不整合を起こしている点は残念だが、
(台詞回し、展開の性急さ、無理やり登場させた原作キャラ……)
それら欠点が霞むほどアクションが見事!
根っこであるドラマとのバランスも良い。
“不殺”を誓った殺し屋の葛藤する姿と、
それを受け入れるヒロインの優しさ・健気さが胸に迫る。
武井咲が予想以上にイイね!
アイドルだとナメ(以下略)

やー、面白かった!
監督の功績は勿論ですが、超邦画級のアクションを演出した方もお忘れなく。
アクション監督は谷垣健治、谷垣健治ですよ。大事なことなので、2度言いましたよ。

今後のエンタメ邦画の基準を大きく底上げする大秀作。
続編? 出るなら必ず観ますとも!

<2012/8/25鑑賞>

浮遊きびなご
グレシャムの法則さんのコメント
2021年4月26日

確かにこの佐藤健剣心のハヤさは、疾風怒涛の〝疾い〟が一番しっくりきます。
疾きこと風の如しと言いますが、並の風ではないですね。立ち居振る舞いはそよ風のように爽やかですけど。

グレシャムの法則
りりーさんのコメント
2012年9月28日

きびなごさん、こんにちは。

剣心、良かったですね~。
日本でも、こんなにすてきなアクションができるんだ!と
すごく嬉しかったです。
そうですか。
アクション監督は、谷垣健治さんなんですね。
≪大事なことを2度言って≫くださったおかげで、調べてみました。
そしたら何と!!
あのドニー・イェンの「孫文の義士団」で、
スタントコーディネーターを務めた人だったのですね。
な~るほど!!
妥協をしないドニーと一緒に仕事をされていたのなら、
あの殺陣シーンも納得です。
これからも楽しみな方ですね。

吉川晃司は、妖しい雰囲気を存分に出していましたね。
「必死剣鳥刺し」でも、≪ゆらりと妖しい≫役でした。
こういう役は、お似合いですね。

ジャンプコミックスは、10巻まで読みました。
次回作は、「志々雄真実」編でしょうか。
宗次郎役は、今のところ、三浦春馬クンが良いかな~~~と思っています。
↑先走り過ぎ。。。
楽しみですね。

そうそう。
私のレビューは、備忘録程度のものなので、
あまり真剣に読まれませんように。うふふ。

りりー