「すがる"望み"と求める"望み"」るろうに剣心 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
すがる"望み"と求める"望み"
まるで"確証"のない望みを、求める意味では同じだけど、"待ってる"だけか"進む"だけかでその違いはもう明白。面白いのが剣心と恵、二人にそれが当てはまること。
"新時代"という未来のために多くの人を斬ってきた剣心。生きるために罪を重ねて一人苦しんできた恵。ここをしっかり逸らさないで描ききってくれたから、罪を告白するシーンに嘘っぽさが全くなかった。
逆に薫や観柳、斎藤は自分の足でそれを求める(あと弥彦も左之助もね)。非道であっても正当であっても、動いているなら負けてない。動かずただ語るだけじゃ、その時点でもう負けてる。だから剣心と恵が後半、動き決断を見せた時、映画のオーラが跳ね上がった。しかも激しい"動"を交えて。多分、だからこの映画が、こんなにパワフルなのかもね。
佐藤健の剣心に蒼井優の恵の姿は、先程僕が語ったように、まさに"役を生きた証"。『龍馬伝』でも光ってたのに、ここでもさらに光ってたとは。逆に今回初参戦の役者陣はもうちょっとかな。武井咲は見た目も雰囲気、声は薫にピッタリだけど、芝居っぽさが目立ってるから二人みたいに"生きてない"。江口洋介も同じだけど、逆に弥彦を演じたあの子は既に馴染んで驚いた。芝居っぽさも感じなかったし、もしや"未来の佐藤健"!?何て期待もしちゃうほど、違和が全くなかったよ♪
既に続編2本は見たけど、1作ごとに前作越え。今度TVでまた見れるから、あの"熱気"に帰ってこれる!!それをちょっと考えるだけでも、今から見るのが楽しみだよ!!
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