「舞台劇のようなよくまとまった作品」HESOMORI ヘソモリ tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
舞台劇のようなよくまとまった作品
サマータイムマシンブルースもそうだがこういう金のかかっていないSF作品を作ることにかけて日本の映画会社もなかなかやるもんだと感心してしまった。
洋画ではタイムトラベルものと言ったら派手なタイムマシンを使って気宇壮大な未来を描いたり、ダイナミックな過去の映像を描いたり、その時代の風俗を描いたりと大金を掛けてつくり上げるものだがこの作品はすごい、タイムマシンの描写にカネがかかっていないにも程がある。
まず、タイムマシンがない。というよりもワームホール型タイムマシンというべきか穴が過去につながっているというタイプのタイムトラベルである。普通こうしたワームホールものだと時空の歪みを表現するために3Dを使うものだが、その点において一切の描写がない。
過去の描写も質素すぎる。侍があばら屋に数人出てくるだけである。
作品そのもののクオリティはいい、昔から続く友達関係の描写、先祖伝来の~とか設定も結構しっかりしている。
最後の描写と行動にはどうだろうとおもうところもあるが、消化不良な点もなく、全体的によくまとまっていた。ありがちなくどい描写も避けられている。
洋画のダイナミックさは無いもののよく出来た作品
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