劇場公開日 2011年9月23日

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「『セカンドバージン』を見なかった言い訳レビュー」セカンドバージン 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0『セカンドバージン』を見なかった言い訳レビュー

2011年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 NHKドラマにしては、挑戦的にセクシーだった話題のドラマの映画版が本作です。なぜ見なかったのかというと、不倫の葛藤と不可欠なお色気の描写をごまかしていると予告編から察したからです。本作はあまりの無難な仕上がりではないでしょうか。
 NHKドラマといえば、映画にもなった『ハゲタカ』や大河ドラマのように映像のクオリティはどれも高いのです。それもそのはずで、国民の血税を投入して撮影機材では業界一のクオリティを発揮できるからでしょう。
 本作の予告編だけでも、映像美については申し分ありません。

 ただ見てきた人の話では、これならドラマ版の方がよほどセクシーだったと言うのです。ぜったい映画の方がテレビの倫理規定よりも自由が利いて、もっと官能的に挑戦できるはずなんですがね。

 しかし、小地蔵は昔映画「良寛」で鈴木京香のわがままさに直に触れているから分かります。彼女は絶対脱がないし、脚本にも相当ダメだししたのでしょう。だから監督の演出が拙いからなのでなく、わがまま主演女優の介入で、当たり障りのない不倫ドラマになってしまった可能性が高いのです。

 何もお色気だけにこだわっているのではありません。およそ映画製作に関わる人は、妥協ない情熱を観客に見せつけて欲しいのです。ここのシーンで必要であれば、一命をかけてまでも演じるという気迫を見たいのです。

 スクリーンから見えたのは、演技でなく若い俳優にうつつを抜かす姿だったのでしょうかねぇ。

流山の小地蔵