劇場公開日 2012年2月11日

「漫画チックな設定に思わず試写会で爆睡してしまいました。」逆転裁判 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0漫画チックな設定に思わず試写会で爆睡してしまいました。

2012年2月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 『逆転裁判』のゲーム内容に沿って、試写会にいた本シリーズのファンも納得するくらい忠実に再現された作品。ただゲームをそのまま再現されたのでは、映画ファンはたまったものではありません。訴訟映画という本来シリアスなテーマを、日本テレビのかぶり物路線にそって『怪物くん』タッチの漫画チックな仕上げで描かれたあかつきには、いくら三池監督作品でも、現実感が感じられず爆睡しました。

 もちろん演出は重厚で、随所に三池監督らしさは味わうことができました。特に冒頭の霊媒師が殺人事件の犯行の予言と、犯人を暗示するおどろどろらしさは監督ならではの気色悪さでしょう。
 また成宮寛貴が演じる新米弁護士・成歩堂龍一の人差し指を差し出して「異議あり!」と決めポーズを演ずるところはなかなか様になっていました。さらに石橋が凌演じる40年間無敗を誇る伝説の検事・狩魔豪の堂々とした圧倒的自信に溢れる弁論は、不敗の検事の風格すら感じさせてくれたのです。

 でもかぶり物をつけて演じる姿や現実の法規を超越した、“序審裁判”制度に基づく審判など、余りに現実離れした設定には生理的に受け入れがたいものを感じてしまったのです。
 『怪物くん』なら許せるところですが、法廷劇を検察と弁護士のシリアスな勝負の場として描く本作なら、ゲームの世界にこだわらず、徹底的にシリアスに作り込んでも良かったのではと思います。

 爆睡してしまったので、多くを語れずすいません。ただ試写会でこんなに眠り込んでしまった作品も珍しいので、それなりの作品だったのだろうと思います。

追伸
既に9名から参考にならないという異例のクリックを受けました。これは小地蔵の数多いレビューのなかでも記録的な数。
爆睡しているばかりでなく、真面目にレビューしろ
という皆さまからの怒りの声が聞こえます。
これを戒めとして、丁寧なレビュー執筆に努めたいと思いました。反省しますぅ!

流山の小地蔵