劇場公開日 2006年6月24日

「内容忘却につき2度目」ウルトラヴァイオレット Minaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5内容忘却につき2度目

2017年8月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

先日、同監督の「リベリオン」を再鑑賞した際、本作の存在を思い出し、鑑賞をした次第だが、過去持った印象としては「リベリオン」の方が良かったという感想と、CGがショボかったという印象のみであり、特に記憶に残っていなかった。
本日改めて鑑賞すると、意外にも楽しめたでは無いか。カート・ウィマー監督がミラ・ジョヴォヴィッチを想定して書いたオリジナル脚本であり、まさにミラの為の映画である。よって終始プロモーション映像のようにミラを格好良く描いており、芸術的とさえ思える。確かに2006年の作品にしてはCGに予算を投じていない様に思えるが、今観ると気になる事は無かった。

冒頭でマーベルの様なコミックのクレジットが出てくるが、原作がある訳ではなく、完全なオリジナル作品だ。ストーリー自体に骨太な印象を持ったりしなかったのはそれが原因だろうか。だが、余命の限られた子供を命がけで守る姿はとても感動的であり、台詞等が心に染みるものがある。少し残念なのが、本編が短いため、ヴァイオレットと少年シックスが心を通わせ、愛の様な感情があまり見受けられなかった事だ。ヴァイオレット自身の命を守る為という目的だった物が、次第に変わってくるという様なシーンに時間を割いてほしかったという印象だ。あまり感情移入せずにサクッと最後まで観れてしまう構成だった。

だがそんな不満をふっ飛ばす程のヴァイオレットの無双。強すぎる気もするが、ここまでスカッと出来る作品は珍しいだろう。流石ミラの為の映画である。

Mina