はやぶさ HAYABUSAのレビュー・感想・評価
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自分のわかっていることでも、人に説明するのって難しい
映画「はやぶさ HAYABUSA」(堤幸彦監督)から。
小惑星探査機「はやぶさ」の話題でも、
捉え方の違いで、こんな展開になるのか・・とワクワクした。
映画「はやぶさ 遥かなる帰還」(瀧本智行監督)と、
主人公などをはじめ焦点の当て方が違うが、どちらも楽しかった。
今回の一言は、主人公、竹内結子さん演じる水沢が、
子どもたち相手に「(宇宙に関する、何でも)相談員」として、
専門用語いっぱいの長~い台詞を、勢いよく話した後の台詞。
やや自己嫌悪に陥りながら「あの~、自分のわかっていることでも、
他人(ひと)に説明するのって難しいんですね」と。
それに応えて、上司の西田敏行さんがそっとアドバイス。
「自分でわかっているつもりで話しているだけなんだって事に
気付かされるんだよね」
このシーンがあって、主人公は難しいことを簡単に説明しようと
イラスト入りのホームページなどを考えつく。
「簡単なことを難しく説明するのが、大学教授」という視点と
まったく逆の視点で物語が展開し、お陰でわかりやすかった。
「難しいことを簡単に説明する」テクニックは、意外と難しい。
子どもたちにもわかるように・・これは、宇宙関連の仕事でなくても、
どんな分野でも必要となることだから、是非、身につけたいと思う。
P.S
それにしても、あの長~い台詞、よく覚えたなぁ、さすが。
すごい!!
久しぶりに日本映画で最初から最後まで釘付けでみてました!!
はやぶさが帰還しなければこのような映画は出来なかったと思いますが、帰還する前に是非みたかった!!
竹内結子さんの声のはやぶさくんもかわいらしく、ついつい応援したくなっちゃいます。はやぶさが帰還して、燃え尽きるところなど涙涙です。
エンディングの曲まで素敵でしたぁ〜〜
日本の科学力を誇りに感じた作品でした。
はやぶさのエピソードはそれ自体が大好きで感動的
はやぶさ映画として私が観たものとしては2作目。前のものはドキュメンタリーだったので、ドラマとしてはこれが初めて。
もともと私は、はやぶさのエピソードはそれ自体が大好きで感動的なので、映画作品としてどう料理されていてもすばらしく思えてしまいます。一生懸命努力して冷静に考えると、まあ★3つといったところでしょうか。
ドラマとして仕立て上げるには、はやぶさプロジェクトに携わる人たちの素顔を描く必要があります。主役の竹内結子をはじめ、役者さんたちはとてもよかったと思いますが、ややとってつけた感があったかもしれません。
はやぶさで感動するためには、それぞれのトラブルがいかに危険な状態で、それをどんな方法で乗り越えたかを理解する必要があります。そのためには技術的な説明が不可欠です。それがとてもわかりやすく、この作品で初めて「ああ、そういうことだったのか」と理解できたこともありました。
でもそれは同時に、役者の台詞が不自然なほど説明的になってしまうということにもつながるので、難しいところですね。
はやぶさプロジェクトの裏側を描いたことで、研究開発予算の少なさなど、日本の宇宙開発環境の苦しい状況がよくわかります。こういうことを一般の人に感じてもらうことも重要な気がします。
さあ、あとは渡辺謙主演と藤原竜也主演のはやぶさ映画が待っています。
失敗ではなくて成果だ?
淡々と物語が進んでいきます。
申し訳ありませんが、そんなに感動することはありませんでした。
音信不通の間のだらだら部分では眠たくなってしまいました。
特にどうということもなく最後に帰還することも判っているので
こうなってしまったのだと思います。
失敗ではなくて成果だ
とは思えないんですが・・・
もし、失敗していたら、映画になることもなかったのでしょうし。
少ない予算と強調していましたが、とんでもない予算です。
失敗は失敗として反省してほしい。
子供の実験ではないのです。
次はこんな自体にならないようにがんばってくださいね。JAXAさん
正月ごろ公開予定のもう一つの「はやぶさ」映画に期待!
日本人らしい工夫満載。報われて本当に良かった!
小惑星探査機「はやぶさ」そんなに熱心にではないけど、ずっと応援してきたので興味深かったです。
特に印象に残っていた小惑星イトカワ到達、地球帰還、それと不具合が生じた時の誠実な会見がキチンと描かれていました。企業や役人の不誠実な会見ばっかり見せられていたので感銘を受けたのと同時に、素人ながら「予算大丈夫?」とも思ったものです…やっぱりね。
竹内結子演じる水沢さんは可愛いかったし、はやぶさ君の語りも優しくて良かった。研究者より、素人の広報担当くらいの設定の方がはまってたかもとは思いました。
開発や打ち上げの苦労、そしてなんとも日本人らしい工夫満載。総てが報われて本当に良かったです。
子供でも楽しめるようにしたかったのかな
「はやぶさ HAYABUSA」観てきました。
この映画は、皆さんも知っての通り昨年帰還した、JAXAのはやぶさのドキュメント映画です。ドキュメントと言ってはJAXAの方に失礼にあたるかと思うくらい、脚色がついてるのでドキュメントではないですね( ̄∇ ̄*)ゞ
物語は打ち上げ前から、帰還までの七転八起が描かれていますが、イマイチ納得がいかないのが、回想シーンとか妄想シーンがいらないような気がしました。笑わせようと努力している感がふしぶしに感じられます。元々シリアスな話しですから、無理する必要はないのでは?
さてこの映画、夢を持つ子供達に是非観て欲しい映画と感じました、映画の中で「失敗ではなくて成果だ」というセリフがありますが、これは人生においてうまくいかない事が沢山ある中で、それは失敗という言葉ではなく成功に近づくための成果ととらえるという描写は感慨深いものがります。
また、多くの人がプロジェクトの結果をみることが出来ないってところも考えさせられました。長いプロジェクトになると、それぞれの事情により結果まで携われないという点が、研究者のさだめというのがセツナクなりました!逆に言えば、すぐに結果がわかるということは非常にありがたい環境なのだと思った、今の自分の仕事や私生活などは早い段階で結果がわかる。これを失敗ではなく成果という考え方に照らし合わせれば、次に何をすれば良いのか?少し答えに近づいたように思う。
この映画の最大のクライマックスは、はやぶさが大気圏で燃え尽きるところだが、ここの部分は実写を交えて欲しかった。あまりにCGで大げさに描きすぎている点が逆にひいてしまう。
最後に、映画全体があわてて作った感がにじみ出ているのがもったいない、せっかく題材がすばらしいので、もっと時間をかけて作り上げても良かったのでは?とはいっても、あわてて作ったわりには良く出来た映画です。
バカという賛辞。
今作上映前の予告ですでに来年公開の「はやぶさ」二作品が流れた。。
へっ?まだあるんだ?と調べもせずに観に来た私は頭がまわらず^^;
じゃあ今から観るのは、どのはやぶさなの?なんて考えてしまった。
今作は堤幸彦の20世紀フォックスバージョン、ということらしい。
実在する宇宙科学研究所(JAXA)のスタッフをよりリアルに描き、
架空の人物・水沢恵(竹内結子)を加えて、ドラマ性を強化した感じ。
はやぶさ本体の経過を詳しく観るには至ってないが、監督が今作で
中心に描きたかったのは人間ドラマの方だったということらしい。
最後まで楽しく観ることができたし、なかなか良かったと思う。
あまり宇宙系に詳しくないので^^;分かり易かったのかもしれない。
いや~しかし。はやぶさくん、ホント頑張ったわね。
通信が途絶えて行方不明になった時は、誰もがもうダメだと思って…
それでも必ず帰ってくると信じて何年も通信を続けてきたスタッフには
頭が下がるなぁ(宇宙戦艦ヤマトの帰還を待っているような心持ちになり)
くるくる回っているはやぶさくんを見たときには、まるで生きて苦しんで
いるように見えたし、いやホント、大奇跡を起こしてくれたと思うところだ。
プロジェクトには常に莫大な資金が必要であり、その他多くの困難が
予想されるため様々な対応策が事前に練られるようだが、冒頭で何やら
言い争っていた喜多修(鶴見辰吾)氏の、ニヤリとしたドヤ顔がラストに
見られたのがとても痛快で(あ、それだったのか!)膝を叩いてしまった。
皆が様々な分野で「はやぶさ」に魂を注ぎ、その熱意をはやぶさくんが
まるで生きているかのように宙を舞いながら受け取る、というやり取りが
ハラハラしながらも、微笑ましい内容となっている。
やはり、好きこそものの…なんだなぁ^^;と、改めて思った。
「みんな宇宙バカなんですよ。」は最高の賛辞である。
(マニアだのオタクだの言い方は多岐に渡るけど^^;要は大好き!ってことよ)
事業仕分け...夢にも予算を.....。
はやぶさに掛けた科学者たちの物語....泣けました....。
ただ実際は、もっともっと苦労したんだろうなぁ~と思います。
できない理由ばかり言ってないで、どうしたらできるかということを話し合おう.....当たり前のようですが、なかなかできないですね!....でも、そこは一流学者の集まり.....どんどんアイデアが出てくる.....。
それぞれのパートで知恵を出し合い、励まし合い、ひとつの壮大なミッションに挑む.....カッコいいです!
どうやって、バウンドせずに物を落とせるか...ヒントは古典的なところにありました.....。
エンジンが止まってしまって航行できず八方塞のとき、帰還を信じて入念の訓練をくり返しすシーン.....感動的でした....。
長いミッションになると、最後まで携われない者も出てくる....。
想いを引き継ぎ引き継ぎ成し遂げて行くんですね!
研究予算を確保するのも大変そうです....。
最後の流れ星のように帰還するシーン.....感動ですね!
西田敏行、高嶋政宏、佐野史郎あたりは良い味出してます。
竹内結子は、ちょっとオタク的な感じを可愛く表現してましたね!
実際の研究者のごとき溶け込んでいる役者.....立派です!
生瀬勝久さんは、カツラまで被ってたけど....ばれるね!
最近、恵比寿さんが良く出るけど.....映画をダメにする感じです....。
諦めないスタッフの底力と竹内結子の可愛らしさが銀河の如く輝いた日本が誇る力作
実際のフィーバーの時には、興味が薄く、いまいちピンと来なかったが、映画で改めて振り返ってみると、今更ながら一世一代の凄いプロジェクトなんやと実感した。
我ながらつくづくノンキな客である。
冒頭で西田敏行演じるセンター長の構想を演説する講義シーンから始まる語り口は、映画というより『プロジェクトX』を彷彿とさせる。
ドキュメンタリータッチの濃いアカデミックな説明法に敷居の高さを危惧させた。
しかし、そんな不安感をすぐ払拭させたのは、成功したという事実の詳細な裏付けと、そして、語り部がヒロインの竹内結子へバトンタッチされた即効性に尽きる。
計画立ち上げと同時期に相談センタースタッフとしてチームに参加した竹内結子が初心者目線でメチャクチャ丁寧にかつ、メチャクチャ愛嬌豊かに解説してくれるのは今作最大の醍醐味と云えよう。
一つ一つのリアクションがいちいち可愛らしい。
天文学、気象学、機械工学etc.全ての学問に疎い私でも複雑なプロセスに飽きずにツいていけたのは、はやぶさの帰還以上に奇跡やと思う。
私の天文学の知識なんざぁ、せいぜい『ライトスタッフ』と『ウルトラセブン』なんやから…。
経費と人員を極限にまで切り詰め、度重なるトラブルに最後まで諦めず一丸となって立ち向かうスタッフのプロ根性を時にストイックに、時にユーモラスに描き、人間味豊かに盛り上げていく掛け合いの巧さは、『トリック』『IWGP』etc.で実証済みの奇才・堤幸彦ならではの演出が光り、ファンとして素直に嬉しかった。
特に唯一、体育会系の上司・高島政宏のチョイと暑苦しいリーダーシップは、堤ワールドの象徴的キャラクターで、惑星イトカワ以上に光り輝いていたのは言うまでもないだろう。
コレをやったら失敗するかもしれない。
だが、やってみなけりゃ何も始まらない。
勇気を持ち続ける事の意味を教えられたような気がして、晴れた空をしばらく見上げた秋の帰り道であった。
では、最後に短歌を一首
『知恵と夢 託して点火 のぞむ宇宙(そら) 抱ひて帰還(かえ)れと 銀河の雌伏』
by全竜
映画になってない
はやぶさ(第20号科学衛星MUSES-C)は、2003年5月9日に種子島から打ち上げられ、2年を掛けて惑星イトカワに到達、2005年11月20日と26日イトカワに2度タッチダウンした。その後、地球への帰路に就いたが、通信途絶やエンジン停止など相次ぐトラブルで所在不明となってしまう。その惑星探査機〈はやぶさ〉が数々の困難を乗り越え、2010年6月13日、奇跡的に地球に帰還したことは記憶に新しい。はたしてカプセルの中には、惑星イトカワの微粒子が存在するのかどうかも話題になった。
そんな〈はやぶさ〉の軌跡を、陰で支えたプロジェクトチームの奮闘とともに描いたというのが今作だ。
架空の人物、女性研究員・水沢恵(竹内結子)を主人公に据えるが、話が落ち着かない。実際に起こった事象を踏襲するばかりで、人間ドラマとしては散漫で、作品自体が落ち着かないというべきか。
誰もが知っている〈はやぶさ〉奇跡の帰還。これを映画化するとなれば、そこにどれだけの色づけを施すか、そこが腕の見せどころとなる。
ところが、水沢恵という主人公を存分に生かしたとは言えない。プロジェクトにいなくてはならない存在というわけでもなく、語りべとして見ても中途半端だ。ラストはそれなりに締める役どころにはなっているが、どちらかというとドタバタした印象しか残らない。
めっきり上手くなった竹内結子を元に戻してどうする。
構成も描写もありきたりで、ただの再現フィルム、または国営放送のスペシャル番組でも見ているようだ。演出に光ったところがなく、映画(エンターテインメント)になっていない。
せっかくのシネスコサイズも、ほとんど中心部しか使われておらず、ビスタでじゅうぶん。
事実を伝える上で、創作が入れづらいのであれば、高嶋政宏演じるカメラチームリーダー・坂上健一を主役に持ってきた方が面白そうだ。
奇跡の生還
最初実際にはやぶさが奇跡の生還した時、イトカワの物質を持ってきた事も、とても感動し喜んだものでした。映画がどう描くか興味しんしんで鑑賞に行きました。竹内結子が演じる研究員を通じて、開発に関係した人達のたゆまない努力と叡智で、7年も粘り強く、あきらめない姿がこれぞ日本人だと思い、その成果が奇跡を呼んだと思い感動しました。糸川先生のロケット開発から、他国と比べて、少ない予算で地道に研究している人達を尊敬します。
努力は報われる
まさに、努力は報われる、という映画だった。
どんなに周囲に変人に思われようと(子供にポカン顔されても)、未知なる挑戦に挑む姿は素晴らしい。
成功した暁には、気の遠くなる作業も報われる。
いや、彼らにとっては、作業も誇り。
正真正銘のプロ魂を感じた。
はやぶさが打ち上げられたのは、8年前の2003年。
その頃は、はやぶさの“は”の字も知らなかった。
その頃、自分は何してたっけ…?と思いながら、7年間も努力してきた彼らに感服した。
2014年には、はやぶさ2が打ち上げられるという。
今まさに、準備の真っ只中。
また我々に、夢や希望やロマンを与えてくれるだろう。
はやぶさの映画化も、来年に2本ある。
全て見比べるのも面白い。
まずは、ユーモアを交えながら、分かり易い娯楽作に仕上げた本作に一票!
わざわざ観なくても
竹内結子の役どころがいまいちはっきりしない。彼女の人生のストーリーが、はやぶさの帰還をメインとした作品のストーリーを邪魔して、どっちを描きたいのか中途半端なまま帰還シーンを撮ってしまった感がある。一番盛り上げなければならない、超感動であるはずの、カプセルの落下を後から見守りながら、自らは大気圏突入で燃え尽きていく帰還シーンが、彼女の心象シーンでぐだぐだになってしまったので、わざわざ2時間以上もかけてここまで気持ちを盛り上げて来たのが無駄になってしまった。アポロ13と同じ展開を期待したのが間違いだったか。
それ以外ではJAXA内部の様子や宇宙飛行中に実際に起きていた事をある程度わかりやすく解説してくれたので、その点ではまあ良かった。ある程度というのは、何もこの映画を観なくても、JAXAがYouTubeで公表している動画を全部観れば大体わかってしまうという事。正直それ以上の内容ではなかった。JAXAの管理卓やオフィス内部、公開ストリーミングの様子はそっくりに再現されており、むしろそれがJAXAの公式動画以上の感動を生まなかった理由と思う。
細かい点で気づいたところでは、ずいぶんNECが協力していたのだなぁという事と、はやぶさにコマンドを送るというのが、PCのキーボードのEnterキーを人が叩くという、超アナログな方法で行っていた事で、ある意味感動した。
すでにアニメ公開された作品と、来年公開されるものもあるので、今後さらにそれらと比較されることになると思うが、総合的にはかなり厳しい出来と思う。東京郊外のアミューズメント施設で平日レイトショーだったが、観客3人だった。
あなたの夢をあきらめないで
はやぶさの歩みをその順に追った作品です。
地道な作業を何年も何年もコツコツと積み重ねる様が描かれます☆=
史実を追うことに一生懸命になりすぎて、前半あまりユーモアがないのが、
ちょっと残念だったので、4.5点にしました。
川口さんの講演会で、お参りに行った件(映画にも登場)などお話を聞いたのですが、
質的&知的にかなりハイレベルなユーモアを持っていらっしゃる方だったので、
少しギャップが残りました。
とはいえ、やはり、よくぞ帰ってきてくれた・・・!!!
という気持ちにさせてくれる作品です♪ ^-^
マルクスも再評価される昨今、
ひとつのことに長い間コツコツと情熱をかける生き方に、
もっとスポットが(今以上に)あたってもよいと思います。
ビバ♪ はやぶさ!!
はやぶさ2(仮称)にも期待しています。 m--m
ニッポン、チャチャチャです
出演者は実際携わった人の特徴をよく勉強したと知り、
本当にこんな現場だったのだと思いながら見ました。
ミッション、技術 日本人として誇りに思いました。
すごいです。
燃え尽きる運命のHAYABUSA君
ありがとう。
無数の“成果”の向こうに
この映画を見て思ったこと。それは、奇跡は決して「運が良い」から起きるのではなく、何度も何度も努力して、間違えて、それでも諦めず努力し続けた先に、“運”がそっと背中を押してくれるのだと確信しました。
糸川英夫氏の「決して“失敗”という言葉は使わなかった」という逸話にもグッと来るものがありました。
“失敗”ではなく、“成果”
たったそれだけの心の持ちようが、終わりの見えない目標に生きる研究者たちを支え、奮闘させ、今日の宇宙科学があるのだと思います。
コンピュータに出てくる文字や数値が何を意味しているか、また、それがどう変化すれば望ましいか、自分には全く分かりません。それでも、その数値変動に泣いて笑う研究者たちの気迫から、はやぶさがどんな状況にいるかが伝わってきます。でも、やっぱりその部分の説明は欲しかった。。。(←ココさえ良ければ満点!)
そして、はやぶさは沢山の人に見守られて7年の旅を終え、最後の任務を遂行し、燃え尽きる。機械相手にウルウルしましたよ。パソコンに向き合うファンの7年の変化(成長?)も見モノでした。
エンドロールで、宇宙へ飛び立った数え切れない“成果”が順番に登場します。それらが主題歌と相まって深い感動を呼びます。歌詞が見事に物語と重なっています。“成果”たちの後にはやぶさが登場。しかし、はやぶさで終わりではない。それはほんの一プロセスに過ぎず、これからも新しい開発が続いていくのです。
久しぶりに、満足できる邦画でした。
一つの希望に向かって。
このプロジェクトチームは皆が一つの希望を胸に秘め、はやぶさ帰還に向けて全力を尽くす。その仮定がよく表現できてると思います。
ただ自分には専門用語が、テロップで説明してくれても、ちょっとイマイチ理解できないとこもありました。
ですが、かなりの良作だと思います。彼等の情熱、満身創痍のはやぶさ、心打たれます。
NHKスペシャルではないです^^
もちろん完全なドキュメンタリー作品じゃないので、加わったり省かれたりあるかもしれませんが、バランス良くまとまっていた気がしますし、かなり泣けて&楽しめました。
竹内さんが苦手な方なら70点、好きなら方なら90点って感じかな。
主役の生瀬氏に感動!!
どう言ったらよいか分からんけど面白すぎ~!
あ~久々邦画でこんなに面白いヤツ観ました!
日本人もやればできるじゃんかよぉ~
しかし生瀬氏は良いとこ持っていくよなぁ~
実話なので、特にドラマはないです。でも、リアル。
2010年6月13日、7年間にも及ぶ飛行を終え、地球にイトカワのサンプルを持ち帰った「はやぶさ」プロジェクトを描いた映画。実写版はやぶさ映画は3作製作(競作)される予定ですが、その第一弾。本作品の制作に際しては、JAXAが全面協力。JAXA/ISAS相模原キャンパスでの撮影も敢行されました。
ドキュメンタリーでは無いものの、映画化に際して、モデルがいる登場人物については、監督が俳優陣に対して「完コピ(完全コピー)でお願いします」と言う指示を行ったと言われていますが、確かに良く似ていますねぇ。実際の川口淳一郎氏を講演で見たことがあるんですが、佐野史郎の川渕孝一(=川口淳一郎氏)なんか、非常によく似ていると思います。またそれ以外にも、はやぶさの2回目のイトカワへの着陸時に的場が見せた、ライブカメラへ振り返ってVサインを行うシーンも、実際に的川氏が行った際の映像を下にそのシーンが作られるなど、人物の見た目以外に、起きたエピソードなども実際のエピソードを忠実に再現しています。
リアルさ追求の精神は、セットやCGなどにも反映されています。管制室や第二運用室なども、実際のものを完コピしたセットを組み上げたそうですし、はやぶさ飛行の映像では、3つしかイオンエンジンしか同時点火していないなど、実際の飛行状態をちゃんと表現しています。もっとも、最期のイメージ映像では、4つのイオンエンジン全てに点火した状態になっていましたが、これは見た目を重視したということなのだと思います。
特に原作は無い様ですが、概ね、川口氏の講演と的川氏の著書などを下にしているように思えました。特に、イトカワ着陸後に通信途絶し、人気の無い第二運用室のポットに川渕がお湯を補給していたり、あるいは、イオンエンジンが故障して万事休すとなった後、故障していないイオン源と中和器を組み合わせて運用し始めた時、これまた川渕が中和神社にお札を貰いに行く件などは、川口氏の講演でもよく触れられているエピソードです。また、はやぶさ打上げに際して、地元漁協と漁業交渉(=飲み)に行くと言うのも、的川氏の著書で触れられているエピソードです。
人気の無い第二運用室のポットに川渕がお湯を補給するシーンですが、折角出てきたので少し触れておくと、実はこれは、はやぶさ運用チーム解散の危機を示す象徴的なシーンなんですよね。と言うのも、はやぶさが行方不明になる->作業が無くなる->運用室に人が集まらなくなる->ポットのお湯を使う人が減る->ポットのお湯が補給されない、と言う負のスパイラルに陥っている状況を示していて、プロジェクトマネジャーの川渕(=川口氏)自身がお湯を補給して、「まだまだ、はやぶさは終わっていない」と言うメッセージを発信していると言うシーンなんですよねぇ。川口氏の講演では、よく語られるエピソードなので、川口氏の講演を聞いたことがあると、「あ、これがあのシーンか」と直ぐ判るんですが、その背景知識が無いと、ただお湯を補給しているシーンにしか見えないですよねぇ。ちょっと残念。
また、中和神社の件ですが、これも実際に川口氏がお札を貰いに行っているところです。実は、読み方は「チュウカジンジャ」で、「チュウワジンジャ」じゃないんですよね。それと、川口氏がこの神社に行ったのは、中和器に悩んでいた時期だったので、“中和”と言う文字が含まれている神社を選んだと言う理由(=ダジャレ)なのですが、実はこの神社は道中安全の神だったという落ちも付いているんです。これも、そう言う背景知識があると、一層、楽しめるシーンなんですが・・・。
さて、登場人物やエピソード、セットなど、リアルに拘った作品ですが、主人公の水沢恵は架空の人物になっています。とは言え、彼女の設定は、複数の実在の人物をミックスして創り上げられた人物像なんですね。でもねぇ、あの水沢のキャラ設定には、理系の研究者に対しての若干の偏見を感じました。理系の研究者には、確かにオタクっぽい人は居ますが、多くは普通の人なんですけどね、研究者といえども。なんか事更オタクっぽいところを強調した水沢のキャラは、私はちょっといただけないと思いました。それと、ツッコミを一つ。最期に彼女は学位を取得しているわけですが、正確には“理学博士”ではなくて、“博士(理学)”と表記するのが正しいはずなんですがね。細かいところにこだわっていたので、ちょっと残念でした。
もう一つ残念な点は、生瀬勝久や蛭子能収など、一般人ではやぶさを見守っているという設定の人達のシーンが所々挿入されていましたが、映画のストーリーとの整合性がイマイチ取れていないかなと感じました。JAXAスタッフの話だけだと、世の中とのつながりを表現できないので作られたシーンだと言うその意図はわかったんですが、ストーリー全般とのまとまりを感じなかったのがちょっと残念でした。
逆に素晴らしいと思ったのが、はやぶさ君の声の設定。エンドロールを見ていると、はやぶさ君の声は、竹内結子ではなくて“水沢恵”となっていました。これは、水沢恵のキャラ設定の件とは逆に、粋ないい設定だと思いました。
撮影の際しては、実際のJAXAのスタッフも多数参加・出演しているそうです。って言うか、見た感じ、明らかに『本物』と言う人達が沢山居ました。ドラマは期待できませんが、はやぶさプロジェクトの概略を理解するには、良い作品だと思います。
全43件中、21~40件目を表示