「バカという賛辞。」はやぶさ HAYABUSA ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
バカという賛辞。
今作上映前の予告ですでに来年公開の「はやぶさ」二作品が流れた。。
へっ?まだあるんだ?と調べもせずに観に来た私は頭がまわらず^^;
じゃあ今から観るのは、どのはやぶさなの?なんて考えてしまった。
今作は堤幸彦の20世紀フォックスバージョン、ということらしい。
実在する宇宙科学研究所(JAXA)のスタッフをよりリアルに描き、
架空の人物・水沢恵(竹内結子)を加えて、ドラマ性を強化した感じ。
はやぶさ本体の経過を詳しく観るには至ってないが、監督が今作で
中心に描きたかったのは人間ドラマの方だったということらしい。
最後まで楽しく観ることができたし、なかなか良かったと思う。
あまり宇宙系に詳しくないので^^;分かり易かったのかもしれない。
いや~しかし。はやぶさくん、ホント頑張ったわね。
通信が途絶えて行方不明になった時は、誰もがもうダメだと思って…
それでも必ず帰ってくると信じて何年も通信を続けてきたスタッフには
頭が下がるなぁ(宇宙戦艦ヤマトの帰還を待っているような心持ちになり)
くるくる回っているはやぶさくんを見たときには、まるで生きて苦しんで
いるように見えたし、いやホント、大奇跡を起こしてくれたと思うところだ。
プロジェクトには常に莫大な資金が必要であり、その他多くの困難が
予想されるため様々な対応策が事前に練られるようだが、冒頭で何やら
言い争っていた喜多修(鶴見辰吾)氏の、ニヤリとしたドヤ顔がラストに
見られたのがとても痛快で(あ、それだったのか!)膝を叩いてしまった。
皆が様々な分野で「はやぶさ」に魂を注ぎ、その熱意をはやぶさくんが
まるで生きているかのように宙を舞いながら受け取る、というやり取りが
ハラハラしながらも、微笑ましい内容となっている。
やはり、好きこそものの…なんだなぁ^^;と、改めて思った。
「みんな宇宙バカなんですよ。」は最高の賛辞である。
(マニアだのオタクだの言い方は多岐に渡るけど^^;要は大好き!ってことよ)