007 スカイフォールのレビュー・感想・評価
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世代交代、生い立ちを思う静と、アクションの動の対比を愉しむ
ダニエル・クレイグ主演になってからの007シリーズは、アク
ション映画の本流っぷりを発揮してくれており、毎回映画館に見
に行っている。
本作でもそのワイヤーアクションっぽくない。正統派のアクショ
ンシーン満載で、予告編に流れるショベルカーで列車を破壊する
シーンなどは本の序の口に過ぎない、手に汗握る展開である。
が、ただ単調なアクションの連続だけにとどまらず、静の部分に
も多くを割いているのが今回の007の特徴である。全編を通し
て「世代交代」「生い立ち」がテーマとなっており、そのテーマ
を背景として登場人物の心中を慮ってみると面白いかもしれない。
また、007を観ているだけでも異国情緒が堪能できることも、
私が本シリーズを好む理由なのだが、本作でもそれは健在で、上
海の電光掲示をバックに激しいバトルの応酬や、大海原の行く手
にある廃墟の島(日本人にはご存じの場所)、さらにはエキゾチ
ックな市場、そしてとどめはスコットランドの荒涼たる大自然が
スクリーンに展開する。スコットランドは私の好きな場所であり、
この景色には息を飲むばかりであった。
また、冒頭のクレジットが非常に凝っていることも、本シリーズ
の特徴だが、本作でもそれは健在で、アデルの歌う主題歌も非常
に素晴らしい出来で、音楽と映像のすばらしい競演には引き込ま
れるばかりである。このシーンだけでもまた見たいぐらいである。
他方、ボンドガールについては、本作では中途半端な位置づけに
終わってしまったことは否めない。また、悪役の迫力にも欠ける
ところがあるように思えたのは、先日バットマンシリーズを観て
しまったからなのか。でも演技力が貧弱だったわけでは決してな
く、悪党の弱い心中を演じている点については、さすが名優とい
うだけある。
'12/12/02 ワーナーマイカルシネマ 新百合ヶ丘
あ、「スカイフォール」ってそういうことだったの・・・
“00”素人ですが、とても楽しめた作品でした。
Mを軸とした物語は、シルヴァの復讐劇だけでなく、ボンド出生に触れつつMとボンドの関係を押し出す展開になっていて、とても満足いく作品でした。
また、“新・旧”ということもテーマの一つになっていて、古いスパイ活動を続けるのかという議論でのMのセリフ「影は生きている(確かこんな感じ)」に007シリーズの重みを感じました。
ただ、「スカイフォール」の意味には拍子抜けしちゃいました。
悪役のシルヴァですが、ハビエル・バルデムのいやーな感じの演技がたまらなく良く、ブロンドの髪がまた雰囲気ありました。ただ、ものたりない感があり、もう少し蛇のようなイメージの怖いキャラにしてほしかったです。
物語の随所に007の小ネタが用意されており、生粋の007のファンの方ならニヤリとしてしまうのではないでしょうか。そういう意味では50周年記念作品です。他作品とのつながりもあるので、以前の作品を見たくなりますね。
個人的には、007の使う武器やアイテムは、初期の007のような、もう少し遊び心のある機能がほしかったです。
秘密道具など、誰もが憧れるかっこいいスパイアクション。しかし、ダニエル・クレイブのボンドはただスタイリッシュかつスマートであるだけでなく、多少の粗さがあり、かっこよさの中に人間的な弱さを感じさせてくれます。これからの“007”シリーズにも期待です。
ド頭から引き込まれました
最初から画面にくぎ付けになりました。
様々なアクションの連続、そこからのオープンニングを見たときに既に見に来てよかったと思いました。
ただ、、、長い。後半には何回も席の上でモゾモゾしてしまいました。
あと、ほんの少しなんですがキスシーンとかはなくてもいいんじゃないかなと感じました。が、ボンドガールが登場する以上仕方ないのでしょうか。
長いけれども、最後には見に来てよかったと思える作品でした。
Qの雰囲気がとてもよかったです。
残念・・・。
007が好きで、期待度Maxで行きました。
ダニエルグレイク=ボンドは、良い意味で007ではない007として非常に面白いと思ってまして、或る意味、ノーランのバッドマンのような面白さを感じていました。
が、今回の内容は、期待はずれでした。作品自体のプロットは面白いし、もっと面白く出来た筈なのに・・・。
オープニングアクションは、全く問題なし。Mと007の関係、MI6の崩壊&再生、人間ドラマ、この方向性は良かったのに、全然活かし切れていない。
悪役もいい役者なのに、これも非常に中途半端。
「ロシアより愛をこめて」のような面白さと比較しているような評論があったりするみたいだけど、全く違う。面白さで言えば、断然「ロシア・・・」の方が面白い!!
クレイグも髪短すぎで、カッコよさが今一つ。断然「カジノロワイヤル」の方がカッコ良い!
次回作に期待ですね。DVDが発売されても、いつもなら欲しいと思う007シリーズなのに、買うかなぁ・・・と思ってしまうような作品でした。
本当に、残念・・・・。
007
期待通りの映画だった。
予想の範囲内で特にがっかりする点もない。
テンポも良いし、何も考えないで観れる映画
ストーリなんてどうでも良い
年末に楽しめる娯楽映画になってる
なんか、踊る大捜査線と似ている感じがする。
このシリーズが好きな人が観れば良い映画かな。
従来の007シリーズと全く違う。
まず従来のシリーズの痛快なアクションシーンは冒頭だけ。
あとはマット・デイモンのボーンシリーズの様相を呈しているがそれよりストーリーがスッキリしない。
難しいというより難解。
…
難解なのは途中で入眠したせいかもしれませんが結果的にそうさせてしまう内容でした。
落下しても這い上がり続ける英雄の心
僕は鑑賞前、この『スカイフォール』が前2作で見せたドラマ性に
荒唐無稽で派手なアクションを加えた映画になるのではと期待していた。
予告編を観て同じ期待を寄せている方に、はっきりと伝えておきたい。
本作にアクションの量や規模を期待しない方が良い。
印象としては『カジノロワイアル』や『ロシアより愛をこめて』に近いだろうか?
アクション映画ではなく、アクション要素の強いサスペンス映画だと
心構えしておくと、本作をより楽しんで観られると思う。
とはいえ、
冒頭15分のアクションは文句無しに凄まじいし、
クライマックスは緊迫感も高く、しかも“攻め”が主体のボンド映画では異例の展開。
更には、往年の007シリーズを知る人には堪らないシーンだらけ!
天才Qの復活(あの名台詞も!)。
アンティークなアストンマーティンDB5のまさかの活躍。
お馴染みのあの女性・あの部屋の再登場。
そして『スカイフォール』。
シリーズ50周年という節目で無ければこんな大盤振舞いは観られなかったろう。
前々作が007というキャラクターをリセットさせた作品とするなら、
本作は007の存在意義自体を見つめ直す、真の原点回帰だ。
なぜ彼は蘇り続ける?
PCひとつで何でもできる現代において“生身”の英雄に存在意義はあるのか?
007の不屈の姿と、Mの熱い演説から考えた事。
恐怖を断つには、恐怖の根源を知らねばならない。
恐怖を与える者が抱える憎悪。その根源を知らねばならない。
それはPC画面ではなく生身の人間と接さねば得難い情報だ。
だからこそ、その恐怖を身を以て味わい、叩きのめされてなお蘇り続ける、
“英雄の心”を持つ者が必要なのだ。
今回登場する敵シルヴァとボンドの差はそこだと思う。
彼はシリーズ最強の敵とは言い難いが(個人的にはレッド・グラント)、
最も悲痛な敵であることは間違いない。
任務の性質上、親を失くしたみなしごがスパイとして育成されるのなら、
彼らに存在理由を与えるMはボンドにもシルヴァにも母同然の存在だ。
シルヴァが時折見せる狂ったような泣き笑いには、
“国家に捨てられた恨み”より“母に捨てられた哀しみ”が滲む。
そして、同じ哀しみを味わいながらも蘇えるボンド。
「私はひとつ正しかった」
Mの言葉に、このシリーズで初めて涙してしまった。
彼女が信じる英雄の心を、僕らもまた信じ続けたいのだ。
<2012/12/1鑑賞>
Storm Is Coming
ダニエル・クレイグからの007はシリーズを一旦リブート。仕切り直し。再起動。
バックナンバーの過去20作とはもうベツモノだよ!という、ファンならご存知の新生ジェームズ・ボンド。
ただ、そうであっても007というタイトル冠してる以上は、シリーズの規範は外せない。
ベツモノであっても、007たらしめる要素がなけりゃ、そこら辺のスパイアクション映画でもイイ訳で。
なんて能書きも『カジノロワイヤル』で蓋を開けてみれば全くの杞憂だった訳で。
古き良き部分と新しい要素の見事な融合。
ナンパから硬派へ。コミカルからシリアスへとシフト。
あらゆる変更点を加えつつそれが功を奏し、更に若い世代のファンも獲得。
続く『慰めの報酬』でその方向性は揺るぎないものに確立されたし、これがダニエル・クレイグのボンドだ!という感じで迎えた、さて、今作。
新旧ファンの期待を一身に受けての第三弾『スカイフォール』。その出来栄えや如何に???
おっ?
おお?うお!おおおお!!!
のっけのアバンからこのテンションかよ!?というイキナリのクライマックス!
あれよあれよとつるべ落とされるアクションと複雑に絡まるヒューマンドラマの応酬!
新007三作目にして遂に登場したQ!年寄りからすっかり現代っ子に刷新されちゃってて思わずニヤリw
かつてのMI6同業者というラスボスの不気味さ不敵さにゾクゾクしたり!
そんで!で!オールドファン狂喜のアストンマーチンDB5が登場!ゴールドフィンガー!
ボンドの出生の秘密、Mとの厚い信頼関係に胸が熱くなったり…を経て、怒涛の如くの終盤へ!
そして迎えるミッションコンプリート!―の後に、おや?
大団円近辺に差し掛かり、おやおや?と。
これって、あれ?デジャヴ?
なんか旧作とループしちゃってない?という過去作観てるみたいな、まるで既視感?錯覚?
ああ、おお、そうか!
三作目にしてやっとシリーズの役者が出揃ったんだな!という。
アストンマーチンもそうだけども、これこそオールドファンは喜ぶんじゃないか?という嬉しいサプライズ。
そっかそっか。こっから新生ボンドのリスタートなんだな!という。
古きも新しきも備えての007、これからも進化を遂げていくんでしょう。というこの幕切れ!
50周年!そして51年目!これからも楽しみだ!
可もなく不可もなく、が長い・・・
前評判が良かったものの
あまり期待せずにの鑑賞だったので
腑に落ちた感じですが
ジュディ・デンチは相変わらずの貫禄
後半のレイフ・ファインズのの見せ場も予想通りながら
少々長さを感じさせる。
もう少し短く2時間位でまとまると観やすいかと・・・
それなりに見せてくれる
お金のかかった映画って感じかと・・・
埃くさい
スパイ。それは憧れでもあったはず。
ピアースプロスナンの007が好きだった私は今回の007は時代なのかな。。。
真似したいとか、憧れの対象となる007ではなかった。
ボンドカーや秘密兵器が未来とロマンを感じさせたのに、今回はなんだ!
敵の倒し方ホームアローンじゃないか!
温故知新、原点回帰、世代交代。それが今回のテーマな007
色で言ったらグレーとか砂色の地味で渋い映画でした。
いらないシーンは多いし、悪役の恐怖に震える具合が描ききれてないというかキャラが定まってなくて残念。
アデルと新Qがかっこよかっただけかな。
意外とアクションは抑え目。
007シリーズはピアース・ブロスナン版から劇場で観始めて、
「カジノ・ロワイヤル」の無骨なボンドに一目惚れ。
血の通った重みを感じられるアクションシーンが好きでした。
続く、「慰めの報酬」は・・・“アレ?”
“ファンはボンドmeetsボーンを求めているんじゃない!!!”と
シリーズの今後に一抹の不安が・・・。
その後、MGMの売却問題で
“もう二度とダニエル・クレイグ=ボンドを観れないかも”と一度覚悟してからの
待望の新作です。
全米では過去最高の興行収入&批評家からの高評価などの嬉しいニュースに期待が高まり、
上映開始まで劇場内ではアデルの主題歌が流れ、
“あぁボンドらしいいい曲だ”と期待が否応なく高まります。
で、観た感想は・・・。
トータルだと、
「カジノ・ロワイヤル」のようなアドレナリンが高まるような作風ではなく、
Mとのドラマ仕立て風。
ここは少々肩透かしを喰らいました。
傑作といわれる「ロシアより愛をこめて」を観て、
ちょっと食い足りないと感じたことを思い出しました。
逆に、初期の007が好きならば今作は高評価なのではないでしょうか。
<特に良かった点>
・アクションシーンが前作より観やすい。
正直、サム・メンデスなので前作のマーク・フォスターのようにアクションシーンは不安だらけだったのですが、非常に見やすい撮り方をしているため、状況把握がしやすく物語に入っていきやすい。
・画面の色彩(特にシルエット)が美しい。
上海のシーンは言わずもがな、スコットランド等も暗がりのシーンが多く、
画面から冷たい感覚、スパイ映画の味が出ていました。
・粋な台詞・仕草がステキ。
タマフルの「人を殺して捨て台詞特集」でもあったようなボンドの台詞に思わずニヤリ。更に今回はMも粋なことを言います。
そして、列車に飛び移って、袖を直す仕草。カッコ良すぎます。
<特にノれなかった点>
・ハビエル・バルデムのキャラクターがちと弱い。
案内するボンドガールが口にしただけで震えるほど恐ろしいキャラクター・・・でした?
いや、初登場シーンは、そりゃ男子的には“恐ろしいシーン”でしたよ。
「カジノ・ロワイヤル」のル・シッフルもなんか怖かったけど、
今回は直接的でいや~~~んなカンジでした。
さすが「アメリカン・ビューティー」の監督!!!
でも、それ以降は私怨ばかり。
「ノー・カントリー」のような不気味さを期待したが、意外とステレオタイプな悪役でした。
・無用なラブシーンが水を差す。
本作の場合、ボンドガールは完全に添え物。ラブシーンはいりませんでした。
ピアース・ブロスナンからの007に慣れてしまった人には物足りないかもしれませんが、
スタイリッシュかつ原点回帰という意味では大満足な出来ではないでしょうか。
なお、エンドクレジットが終わるまで席を離れないことをお勧めします。
本編で見た瞬間に“もしやこの場所は”と思った、
ある「近代化産業遺産」がクレジットされています。
実際に生で観てきた者としては、非常に感慨深いクレジットでした。
M、最高!
今回は、コアなファンほど楽しめる内容で(あ、知らなくても大丈夫)。
シアター内のおじさま(たくさん来てたよ)からは、ある場面で「おー」と
低いどよめきもあったほど。
さすがに007。根強い人気です。
150分と長いのですが、時間なんてすっかり忘れちゃいます!
今作は、アクションシーンも程々にあったけど、人間ドラマ。
内容は差し控えますが、ボンドの上司Mが主役と言って
いいかも。もちろん演じるのは、オスカー女優、ジュディ・
ディンチ。御年77歳。
M、めっちゃ大好き。年取ったら、こんな凛とした淑女に
なりたいです。
甦り続ける!
50周年50作目のシリーズ第23弾。
今回は、『MI6』の仕事ぶりが目立っていて嬉しい。
007好きを刺激するツボ押さえた演出が要所に観られワクワク。
使い捨ての恨み辛みにとりつかれている男、シルヴァを追跡、対峙、決着。
その様子が、"対抗"ではなく"葛藤"を掘り下げていて、
派手なアクションに頼らず、落ち着いて展開されており見応え。
憂いを帯びた青い目が、
内面に秘めた幾多の悲しみを漂わせるダニエル・クレイグと、
冷酷と温情の狭間を渡り歩く貫禄を見せつけるジュディ・デンチ。
忠誠心と信頼の揺るぎなさを伝える二人が力強い。
若返りQのサポート、
援護するイヴとの関係も含めて今後のシリーズが楽しみになるエンディング!!
愛と憎しみは、血で出来ている。
ボンドの死と復活を端緒に、少しずつ輪郭が浮きぼられて行くMの内面。
ボンドのバックボーンとMの血脈が詳らかになる物語中盤こそ、今作品最大のハイライトに感じた。
今回の影のボンドガールは、間違いなくMですな。
内部の敵が一番怖い!
イアン フレミングのハードボイルド007ジェームス ボンドを読んでいた時は、ボンドのことを、女王陛下のために命を投げ出す、貴族出身らしく教養があり、洗礼された身のこなし、ユーモアとウィットに富んだ、趣味の良いジェントルマンを思い描いていたから、映画には、ものすごく落胆させられた。映画では良家も教養も、趣味の良い会話もない、ただの女たらしのオッサンが 蹴ったり殴られたり走ったり飛んだり跳ねたりするだけに見えたものだ。
ジャーナリストだったイアン フレミングは、第2次世界大戦でイギリス情報部、特別作戦部でスパイ工作に携わっていた。自分の経験が、ハードボイルド作品のもとになっていて、1953年から「カジノ ロワイヤル」、「ダイヤモンドは永遠に」、「ロシアから愛をこめて」、「ドクターノオ」、「ゴールドフィンガー」、「わたしを愛したスパイ」、「「女王陛下の007」、「007は二度死ぬ」など、12の作品を次々と書いた。主人公のジェームス ボンドは、オメガの腕時計をして、ワルサー銃を使い、シックジャパンであわ立てた石鹸でひげを剃る。イギリス製のアストン マーチンDB5を乗り回し、車には特殊武器が満載、トム フォードの服に身を包み、ギャンブルをすれば勝ちまくり、冷えたドライマティニかジンを飲み、ワインもブランデーも匂いをかげば、何年産のどこの地方で出来たものか当てることが出来る。貴族の屋敷やオフィスに行って飾ってある絵が どんな画家のもので、どんな価値を持っているかすぐにわかり、さりげなく教養深く、慇懃無礼。腕力も強く、女性が窮地に陥っていればどんなことをしてでも救い出す。
そんな男のイメージを ショーン コネリーやジョージ レイゼンビーや、ロジャー ムーアやテイモシー ダルトンや ピアース ブロスナンや、ダニエル クレイグに重ね合わせるには無理がある。しかし、イアン フレミングが1964年に亡くなり、映画のほうが脚光をあびるようになってくると、慣れとは恐ろしいもので、続けて見ているうちに、映画の方がおもしろくなった。
ジェームス ボンド007シリーズ、50周年記念作。
ダニエル クレイグにとっては、「カジノ ロワイヤル」2006年、「慰めの報酬」2008年、に続いて 第3作目。
監督: サム メンデス。
悪役は、「ノーカントリー」のハビエル バルデム、ボンドガールには、フランス人のベレニス マーローと、イギリス人のナオミ ハリス。
ストーリーは
MI6では、007たちの失態によってNATOの機密データが盗まれて、窮地に陥っている。必死でそれを取り返す為に犯人を追っていた007は、Mの命令で仲間によって撃ち殺される。九死に一生を得た007はMに裏切られた思いに絶望するが、テロリストによって国防省が爆破され、国家の威信が失われていく様子を見て、復帰する決意をしてMのもとに帰る。Mは 007にスパイとしての審査をうけなければならない、と言う。007はもう若くない。現場に復帰するには無理があるのではないか。
しかし007は身体能力や精神力の厳しい審査を受け、Mの命令でスパイとして復帰する。彼がテロリストの本拠地に 囮になって入り込んでみると、テロリストは、もとのMI6の仲間、シルヴァだった。シルヴァは007に捉えられ、M16に連行されるが、それはMI6の望むところ。MI6のコンピューターをハックするために 故意に捉えられたのだった。シルヴァの目的は、ただひとつ、自分をかつて裏切ったMI6を壊滅させることだった。毎週5人ずつの選りすぐりのスパイが処刑されていく。シルヴァの指示どおりに007は、Mを連れて、自分の生家にもどり、シルヴァと正面対決することになって、、、。
というお話。
このシリーズでは毎回、悪役が興味深いが今回の敵は ロシアのスパイでも、アラブのテロリストでも、某国の誇大妄想狂ハッカーでもなくて、もとの仲間ということで とびぬけて頭の良い、血も涙もない極悪の敵役にうってつけのハビエル バルデムがやっていて、本当に憎憎しい。彼は「ノーカントリー」で、偏執狂の殺人魔を演じたが、不気味なキモィ役をやるとピカイチだ。捉えた007の胸の傷や内股を、ゲイっぽく撫で回す様子など、鳥肌がたつ。顔も体もでかくてギョとする存在感。やっぱり敵はMI6の内部にあった。組織は内部から腐敗、崩壊していく。内部の敵が一番怖いのだ。
ボンドガールのベレニス マーローなど始めのうちに、サッサと殺されて居なくなり、今回はおなじみの酒や女やカジノシーンは少なくて、アクションがメインだ。
M役のジュディ リンチは、両目の黄班部変性でほとんど視力が無く、台本がもう読めなくなって、娘が読む本を記憶して演技している。007シリーズでいつも毅然としてMI6を率いて勇ましかったが、そろそろ引退かと、思ってきたが、やっぱり、、。彼女の役者根性に拍手を送りたくなる。
ダニエル クレイグは、ステーブ マクイーンのイメージをひきずって、口数少ないが よく闘い死にそうで死なない。今年のロンドンオリンピックの開会式では、女王陛下をヘリコプターからパラシュートで会場に降下させて、笑いを取った。やっぱり007シリーズは英国の誇りでもあるんだな。
ジェームス ボンドの生家が出てくる。スコットランドの広大な海沿いの土地に建つ古城。その古い屋敷の留守番人の男が、ハンチングを被り、猟銃を背負い、猟犬を従えているシーンがある。ほれぼれと美しい。「これがスコットランドなのだ。」「なのなのだ」レレレ。と言っているようだ。
ハードボイルドは、アメリカの専売特許ではなくて、イギリスが本家。イギリスの古典と歴史が根底にあるから面白いのかもしれない。
長い映画だが とても面白い映画だ。
う~ん。。。
う~ん、複雑な心境。 良かったと言えばそうだし、期待外れと言えばうなずいてしまう。 終盤にクイッと評価が上がって4.5でしたが 終わってみたら4.0止まり。
解説にもあるように、上司のMが 過去に起きた問題に関わる人物に狙われる。 そのMへの忠誠心を試されるボンド…というストーリー。 ということは、Mがたくさん出るわけです。 お色気もあります、アクションもあります、そしてやっぱりM(ジュディ・デンチ)のアップも。 ボンド・ムービーを期待した私には 何だかズレているように感じる本作品。 いつもながらプレビューは良くできてるなぁ(騙されたかな)と思いました。
ボンドを演じた ダニエル・クレイグ。 プレビューにもありますが、引きちぎれた列車に乗り移り 袖口のカフスを直す仕草にメロメロ! それ以外にもカッコいいボンド・シーンがありますが、そうでないシーンも。。。(人間味を出すような)そんなくだりは いらないのにな、という個人的な感想。 いつものクールでスタイリッシュなボンドが半減してます。
ボンドの上司・Mを演じた名優 ジュディ・デンチ。 わかりやすく説明するなら『ハリー・ポッター』を見に行ったのにストーリーの中心がマクゴナガル先生だった、みたいな。 演技は素晴らしいのですが、果してそれが 観客のニーズとマッチしたのか。。。 忙しいエンディングは押せ押せの〆方で 気の毒に思いました。
悪役・シルヴァを演じた ハビエル・顔デカ・バルデム。 似合う髪形が少ない彼(『ノーカントリー(2007)』のマッシュルームカットもヤバかったし、笑)。その金髪も見事に浮いてます。 オスカー俳優だけあって演技は力強く、インパクトありますが シルヴァのキャラクターが中途半端すぎる気がしました。
その他、意外とキー・パーソンの レイフ・ファインズ(『ハリポタ・シリーズ』のヴォルデモート卿)、ボンドガールのイヴを演じた ナオミ・ハリス(『パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド(2007)』)、もう一人のボンド・ガール、べレニス・マウロウはエキゾチック・フランス人。 個人的に注目しているのが Qを演じたベン・ウィショーというイギリスの俳優さん。 アンドリュー・ガーフィールドのような 控え目なのに存在感がある彼。 セリフもなかなか面白いし、ボンド・ファミリー確定だと思います。
ちょっと欲張りすぎじゃないのかと思うロケ地。 「ボンドだから…」という固定観念に縛られているような お色気シーン。 う~ん。。。と悩みつつも、プロローグのカッコ良さと アデルの音楽のベストマッチはお勧め。 「スカイフォールってそれか。。。」と思った時点で -0.5しました。 まぁ、“ラビット・フット”みたいなキーワードよりはマシかな、笑。
黒VAIOがカッコイイ
オープニングからして既に、
ボーン・レガシーのバイクチェイスの数倍は良く出来てます。
今回のボンドガールは好みのタイプ(笑)というか、
でも、あっという間なので凄く残念だったというか。
カジノのシーンは何度も見直してみたいほど。
007の歴史上、色々と意義深い作品だと思うので、
是非お見逃しなく!
「いや~映画って本当にいいものですね」
と久しぶりに思わせてくれます(笑)
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