「Storm Is Coming」007 スカイフォール ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)
Storm Is Coming
ダニエル・クレイグからの007はシリーズを一旦リブート。仕切り直し。再起動。
バックナンバーの過去20作とはもうベツモノだよ!という、ファンならご存知の新生ジェームズ・ボンド。
ただ、そうであっても007というタイトル冠してる以上は、シリーズの規範は外せない。
ベツモノであっても、007たらしめる要素がなけりゃ、そこら辺のスパイアクション映画でもイイ訳で。
なんて能書きも『カジノロワイヤル』で蓋を開けてみれば全くの杞憂だった訳で。
古き良き部分と新しい要素の見事な融合。
ナンパから硬派へ。コミカルからシリアスへとシフト。
あらゆる変更点を加えつつそれが功を奏し、更に若い世代のファンも獲得。
続く『慰めの報酬』でその方向性は揺るぎないものに確立されたし、これがダニエル・クレイグのボンドだ!という感じで迎えた、さて、今作。
新旧ファンの期待を一身に受けての第三弾『スカイフォール』。その出来栄えや如何に???
おっ?
おお?うお!おおおお!!!
のっけのアバンからこのテンションかよ!?というイキナリのクライマックス!
あれよあれよとつるべ落とされるアクションと複雑に絡まるヒューマンドラマの応酬!
新007三作目にして遂に登場したQ!年寄りからすっかり現代っ子に刷新されちゃってて思わずニヤリw
かつてのMI6同業者というラスボスの不気味さ不敵さにゾクゾクしたり!
そんで!で!オールドファン狂喜のアストンマーチンDB5が登場!ゴールドフィンガー!
ボンドの出生の秘密、Mとの厚い信頼関係に胸が熱くなったり…を経て、怒涛の如くの終盤へ!
そして迎えるミッションコンプリート!―の後に、おや?
大団円近辺に差し掛かり、おやおや?と。
これって、あれ?デジャヴ?
なんか旧作とループしちゃってない?という過去作観てるみたいな、まるで既視感?錯覚?
ああ、おお、そうか!
三作目にしてやっとシリーズの役者が出揃ったんだな!という。
アストンマーチンもそうだけども、これこそオールドファンは喜ぶんじゃないか?という嬉しいサプライズ。
そっかそっか。こっから新生ボンドのリスタートなんだな!という。
古きも新しきも備えての007、これからも進化を遂げていくんでしょう。というこの幕切れ!
50周年!そして51年目!これからも楽しみだ!