劇場公開日 2011年9月1日

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「世界と言う広い舞台上で繰り広げられる生き物たちの生命のドラマ」ライフ いのちをつなぐ物語 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0世界と言う広い舞台上で繰り広げられる生き物たちの生命のドラマ

2013年1月9日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

興奮

お馴染みネイチャー・ドキュメンタリー映画。
類似作品が多く作られているが、今作は秀逸だった。
映像に力があった。
大型動物から小さな虫まで、その視点で追った映像には驚かされるばかり。
また、スローモーションの多用が実にドラマチック。
製作陣に天晴れ!

生き物たちの姿には人間も教えられるものがある。
亜熱帯に住むとあるカエルは、我が子オタマジャクシを安全な場所まで運び、成長するまで餌を与え続け子育てする。人間にこんな無償の愛情が出来ようか。
高山地方に住むワシは骨の中のタンパク質を獲るため骨を岩肌に叩き落とし、ジャンルに住むとあるサルは硬いヤシの実を石を使って割る。生態と進歩の知恵。

自然界はいつだって弱肉強食。
カマキリがバッタを狙う…が、カマキリはカメレオンに補食される。
岩山で、逃げるシカと追うキツネは一触即発の生死のドラマ。
一噛みして水牛が毒や細菌で衰弱するのを執拗に待ち続けるコモドドラゴンの狡猾な姿にはヒヤリとさえする。

そして全ての生き物たちに共通するのは種の繁栄。
身を犠牲にしてまで子を産むタコには生への盲目的な強さすら感じた。

世界には数え切れないほどの生き物がおり、それぞれに営みと生態と受け継いでいく生命がある。
この世界は決して飽きる事など無い生命のドラマに溢れている。

近大