気球クラブ、その後のレビュー・感想・評価
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大学生終盤あたりの大人になる前の内面も外見も垢抜けないあの感じが絶...
大学生終盤あたりの大人になる前の内面も外見も垢抜けないあの感じが絶妙過ぎて悶える。演技ではなく顔面的な意味でキャスティングも的確です。
ここで終わるかなって所が4回くらいあったけど、どんどん畳み掛けてきてテンション上げてくるのはすげーと思いました。
携帯が普及する前は疎遠になっちゃった人とどうやって繋がってたんだろ?とか、携帯がある事によって節々で人間関係を見直す機会に迫られてるんだな、とか改めて考えてしまった。
今まで観た園子温監督の映画の中では群を抜いて共感できる系の作品でした。
園子温の実験的映画か?
安っぽいホームビデオで撮ったような映像。最初からぼんぼん名前が飛び出してきて、誰が誰と関係あるのかわからなくなるほど。なんとなくわかるのは、みどりがヤリマンぽいキャラだということくらい。
青春群像劇という言葉で一括りにしては説明のつかないドラマ。主人公は一応深水なんだろうけど、彼から見た5年前に実質的に解散してしまった気球クラブとそのリーダーである長谷川と永作の不思議な恋愛関係といったストーリー。もちろん、彼と川村の関係も微妙。5年前に入部したときから恋人だったと思わせるが、「土曜日はタカシ」などという台詞から誰とでもセフレになってると想像できる。また、5年前に深水が入部したとき、酔った勢いもあったのだろうか、永作と何度かキスする関係になっていたが、リーダーという恋人(?)のために身を引いた(?)というストーリーもよくわからないまま・・・
そのリーダー村上が死んだということも携帯によって20人近いクラブメンバーに連絡が伝わっていくし、現代的な浅い関係をも表現している。誰にでも同窓会に参加して懐かしく感じる青春時代を、リーダーの死によって関係を無にするところが理解できないのだ。追悼の飲み会で一斉にメンバーの携帯番号とメアドを削除するところが印象的ではあるのだが・・・
時間軸は現在と5年前の気球を打ち上げるシーンを混ぜていて、正式に解散宣言してからはみどりから聞いたことを映像化していく。これがあまり効果がない。
園子温は注目されるべき監督だけど、ときどき面白くない作品がある。まぁ、大監督と呼ばれるような人物はどこかで実験的作品を作ったりする経緯があるはずだし、この作品も彼の迷いを感じるものなのかもしれない。
聴いただけで情景が浮かび、涙する名曲。 自然光が入り込むアパートの...
青春が終わるとき
序盤は正直何かいまいちだな~と思いながら見ていたのですが、終わってみれば意外と嫌いではない青春群像劇でした。
序盤をいかに耐えれるかがこの映画を楽しむ鍵かもしれませんね。
ラスト15分ぐらいは本当に素晴らしかったですから、何とか序盤で見るのを止めようと思わず、まあ尺も短いことですし、せっかくだから最後までお付き合いしようぐらいの精神で見ることが出来れば、最終的には青春映画らしい味わい深さを感じとれて、まずまずの満足感は得られるのではないでしょうか。
しかしこの映画は意外にも園子温監督作品だったんですねぇ、何か似合わないような、でもこんな一面もそう言えば持ち合わせていたような、まあとにかくシンプルなザ・青春映画でした。
青春の終わりって一体いつなんだろうかなんて、普段はまずそんなことは考えませんが、この映画を見ていたらふとそんなことを考えてしまったぐらい、儚くも青春が終わっていく様子がふんわりと描かれていました。
何となくとか、妙に曖昧な感じが青春と言う存在なのでしょうかね、それを気球と言うふわふわ感を象徴するようなアイテムで表現する辺りはちょっと面白かったです。
まあ映画的には、ある程度の人間関係が見え始めるまではちょっと退屈でした、そこは耐えましょう、物語の核が見えてくると、ようやく面白くなってきます、そして気球クラブのリーダー村上と恋人・美津子の思いが見え隠れする後半は、ホント切なくて感傷的で心掴まされました、また美津子を演じた永作博美がホント素晴らしい演技で魅せてくれるんですよね。
村上がそこまで魅力的に見えなかったのは難点でしたが、いつまでも夢を、青春を追い求める男と、それを待つ女の恋模様、そして青春の終わりは、切なくて物凄く印象深かったです。
深水元基が演じた主人公・二郎が、村上の彼女・美津子にほのかな恋心を抱く様子も、いかにも青春映画っぽくて何か良かったですね。
ちょっと年上の女性が物凄く魅力的に思える学生時代を象徴するような、永作博美の大人の魅力満載な映画だったかと。
川村ゆきえが演じた皆にチヤホヤされたいビッチ系女子も、サークルに必ず存在するタイプの女性でしたよね・・・(苦笑)
それにしても皆よくビール飲むなぁ、でもそう言えばあの年齢の時だけはやたら飲みたい衝動に駆られたかもしれません、それも青春の思い出ですね。
ちょっと自主製作映画っぽくて好みは分かれそうですが、終盤の15分を味わうだけでも見る価値はあった映画だったかなと。
重力に逆らう青春も良いな
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