「狂言にしなかった、ではなかった」一命 sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)
狂言にしなかった、ではなかった
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食い詰めた浪人が大名屋敷にやってきて、「切腹のために庭先を拝借」と願い出、困った屋敷は金子を与えて返す。そうした狂言切腹が横行していた。井伊家に、津雲半四郎がやってきて切腹を願い出る。家老斎藤勘解由が対応し、以前同様にやってきた青年千々岩求女のことを語る。千々岩と同じ福島家だった津雲は、彼を存ぜぬというが。
武士の体裁、恥、外聞、故の物語。現代人の自分なら、恥を忍んで命乞いをして逃げ出し、他の屋敷に行くだろう。竹光での刃傷は壮絶でした。狂言にしなかった井伊家、狂言ではなかった津雲半四郎。
10歳も離れていない役者に、親子を演じさせたことに疑問。演技自体は良いと思うんだけど。いつもは見る人を引き付ける役ばかりなのに、今回はあまり共感できない、いい役とは言えない役所広司。それでも、さすがやくどころひろしだなぁ。
旧作「切腹」も観たいと思います。
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