「最年長小学生の壮絶な人生」おじいさんと草原の小学校 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
最年長小学生の壮絶な人生
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キマニ・マルゲ84才の小学生で最年長ギネス認定、男性の平均寿命が59才(2014年統計)と言うケニアでは稀なご長寿なのでしょう(2009年、90才胃癌で死亡)。
映画はいわばドキュメンタリーを役者が演じているとした方が分かり易いでしょう。ジェーン先生のナオミ・ハリスは英国の女優さんですがマルゲを演じたオリバー・リトンドはケニア生まれで元BBCの特派員でしたからマルゲへの思い入れもひとしおだったでしょう。
人格の礎となる初等教育の重要性は言うまでもないのですが英国統治時代の圧政に加え部族抗争の絶えないお国柄ではその役割は極めて大きいでしょう。
実話と言うことで感慨深いがマルゲは30人の孫がおり、その内の二人と学校に通ったと言う記事(ウィキペディア)を見た、映画では妻子は英国の入植者に殺されているので意外であった。
映画では読み書きの動機は手紙にあったようだが、彼は聖書を読みたかったという説もあり、90才でカトリックの洗礼を受けStephenというクリスチャンネームを得ています。壮絶な人生、不屈の人柄に圧倒されました、最後の子供たちとの輝かしい学校生活は神様からのご褒美にも思えます。いわば英国の暗黒史を英国が映画化したということも意味深いですね。
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