劇場公開日 2011年10月1日

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「ヤクの描写が楽しい」リミットレス 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ヤクの描写が楽しい

2012年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 酔いそうな映像かっこいい、薬で人や感覚がおかしくなる描写は映画の醍醐味の一つとして大好きなんだけど、そういうのとてもよかった。けど、全体的に話が安い。なんだよ最終的にやってるのが立候補って!別に薬なくてもいいじゃんよ!と非常に残念なところも多かった。

 この主人公は作家を目指していたはずなのに、ヤクで力を持った途端、もっと効率がいいやり方があるなんて金儲けに精を出し始めて、ってことは作家として頑張っていたのは単にステップアップの踏み台として考えていたってことなのか? それとも頭が冴えたら小説なんかバカバカしくて描いていられなくなってしまったのか。オレは漫画家なので、非常にバカにされている気分になった。

 覚せい剤はきちんと使えばとてもいいですよ、というようなテーマ性は悪くなく、バッドエンドじゃないところも好感が持てた。けど、彼女の描写もまるで適当な普通のいい女以外なにもなかったり、人間的な描写が絵空事だった。

吉泉知彦