黄色い星の子供たちのレビュー・感想・評価
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うーん。
ナチスドイツ下のユダヤ作品は、数多く観ている。
だからといって、慣れる事はない。覚悟をして映画に挑む。
しかし、この作品はあまり心を打たれなかった。
フランス目線の美しい映画、に描かれているように感じたからだ。
確かにフランス映画である。
メラニーロランは美しい。心も美しく描かれている。
しかし、あれだけの占領下で彼女のような者がいれば、すぐに拘束、若しくは射殺されていただろう。
その他違和感を持つ部分が、いくつもあった。
確かにフランス市民は、数多くのユダヤ人を助けている。
しかし、あれだけ堂々と主張出来る時代ではなかったはず。
ユダヤ人なら尚更。
最も違和感を感じたのは、ジャンレノ演じたユダヤ人医師の太った体型。
あの情勢で、あの体型?と思ったのは私だけだろうか。
フィクション交えた伝記映画
2015/10/07、DVDで鑑賞。
タイトルからするともっと子供が物語の全面に出てくるのかと思ったが、大人目線の話だった。むしろ主役はメラニー・ロランが演じる看護婦のアネットですね。ユゴ・ルヴェルデ演じるジョー・ヴァイスマンという子役が子役の中では物語に加わってきますが、中心にいるとは言えない。
それは良しとしてこの映画の題材のヴェル・ディヴ事件、フランス政府は割と最近まで責任を認めていなかったそうですね。ナチスの命令とはいえ手を下したのは全部フランスの警官。いくら敵対していた政権が行ったこととはいえ、後の政府が国として責任を認めないというのはないですね。この映画では二人(三人かな?)子供が生き残ったことになっていますが、実際には子供の生存者はいなかったそうです。
こういう映画にあまりジャン・レノは出してほしくなかった。収容所生活しているユダヤ人にしてはなんかゴツすぎて嘘っぽく見えちゃうんですよね。なんかリアリティが無くなるというか。客寄せかな?と思ってしまう。
競輪場に集められた時、トイレが足りないのか衆人の前で女性が小便をしていたけど、衛生的に考えてそれはあったのかな?ああいう風に人を過密に収容するときは伝染病には一番注意を払うだろうし。と、こんな風に設定を疑ってしまうようになっちゃう。
敢えて、何故?パレスチナ・・。
わずか、数十年前の出来事。
ユダヤ人には、忘れる事が出来ないだろう。
だから、尚更、今、何故、パレスチナで、ナチのような振る舞いをするんだろう?
制作にも関わっている、メラニー・ロランが素敵^^
子供は大人に踊らされる
どんな時代にも子供はいました。もちろん、戦争、虐殺の時代にも。
詳しい話を聞かされない子供たちは、大人に翻弄されるしかないんです。守るべきこどもたち、愛されるべきこどもたちが守られない、愛されない。生き抜くしかない。
知っておきたい事実です。
過去の戦争犯罪を描くと言うこと
ジャン・レノがいい味を出してこの作品を引き締めてくれていて、暗い雰囲気の中、だらだらと続く脚本を何とか保ってくれています。また、大勢の子供が主演していて、その屈託のない、笑顔が暗い雰囲気を和らげてます。戦争の中行われた大虐殺を描くのではなく、側面のフランスでの事件を掘り下げて、みる側に人道的見地に立った考え方を問いてくる。また、この作品は我に様々なインスピレーションを与えてくれる。例えば、現代において欠落しつつある、周囲を助け合う精神を我々に、問うている。当時のフランス政権はドイツに屈しユダヤ人を引き渡す事で保身を図った。反骨のパリ市民は大勢のユダヤ人匿った。今の日本ではまず、有り得ない。見た後にどう感じるかではなく、あなたはどうするのと監督が言ってます。さあ、どうしよう。
フランス政府が隠してきた事実
フランス政府が1995年まで隠して続けてきた、1942年7月16日に行われたユダヤ人一斉検挙「ヴェル・ディヴ事件」。最近公開された「サラの鍵」もヴェル・ディヴ事件の映画である。
主人公の少年ジョゼフは実在の人物。収容所から逃げ出して生き延びたのだ。そして、看護婦アネット・モノーも実在の人物。メラニー・ロランの演技には感嘆した。母を亡くした少年ノノを我が子のように可愛がり、子ども達の事を第一に考える。戦後、幸せなジョゼフとノノに会えたけど…あのノノの悲しすぎる表情には涙がでる。「縞模様のパジャマの少年」と合わせて見て欲しい。
主役は子供たち
後に「ヴェル・ディヴ事件」と呼ばれることになる忌まわしい事件だが、元ジャーナリストというローズ・ボッシュ監督が丁寧に描いている。
ジャン・レノとメラニー・ロランの二枚看板で公開されたが、この二人が登場するのは結構時間がたってからだ。
この映画の真の主人公は邦題からも分かるように、11歳のジョーを中心にした子供たちだ。カメラが子供たちの目線で捉えたカットが多く、女性監督らしい優しさと温かみで子供たちを包んでいる。
また監督は、この作品を通して、奇跡を呼び起こすのは行動なのだと訴えている。
中心となるヴァイスマン一家は、ジョーはもちろん、両親や姉妹の配役がよく、徐々に家族が引き離されていく遣る方無い痛みが伝わってくる。
ジョーの友だち、シモンの幼い弟・ノノが可愛らしい。双子のWキャストらしいが、このガラス細工のように壊れてしまいそうなノノが、看護師のアネットを慕う様は、いずれ訪れる別れの予感から、一層、悲しみを誘う。
ラストのノノには、誰もが思いがけない涙を流すことだろう。
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