劇場公開日 2011年9月23日

「現代の男女関係について・・・」モテキ odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0現代の男女関係について・・・

2019年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

 青春コメディと軽く考えて観たのですが、先が読めないややこしい展開で正直疲れましたが生々しいというか赤裸々な主人公の本音、いや主人公のみならず飛び交う本音の凄まじさに圧倒される映画でした。ネット全盛の現代は良くも悪くも本性が晒けでる情緒無き本音の時代ということでしょうか。半世紀も前「太陽の季節」が芥川賞に選ばれた折、推薦者の井上靖は「戦後の若い男女の生態を描いた風俗小説ではあるが、こんな青年が現代沢山いるに違いない、そんな青年を理窟なしに無造作に投げ出してみせた作品は他にないであろう」と述べている。内容は全く異なる物語なのだが、本作を観て同様の感慨をもった。それはそれとして「ダンスウィズミー」より8年も前に主人公が突然ミュージカルを始めるシーンを盛り込んだ映画があったのですね。テレビ畑の監督さんらしく時代のキャプチャーは巧みですね。

odeonza