僕等がいた 前篇のレビュー・感想・評価
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あぁ青春時代。
原作は知らないし、劇場で配布していたコミック冊子も
よくある少女漫画的な感じで、さほどピンとこなかった。
…が。
泣いてしまいましたよ~オバさんは。
確かに内容はよくある話で、また誰かが亡くなったりして、
心の傷、三角関係、そして遠距離恋愛と、よくあるパターン。
じゃあ何がいいのか?…これはキャスト陣かな…と思った。
何しろ、みんなが上手い。
適材適所というか、それぞれが最高の演技をしているので、
やれ制服が似合う歳か?やれ釧路の雰囲気が出ているのか?
というツッコミを入れても、泣けるんだから仕方ないだろ~!
としか纏めようがない。
なんだろう、青春時代のああいう感じ(爆)
映像で味わうとしたら、こうだよねぇ~?がそこにあるのだ。
吉高由里子、この子はやたら不思議ちゃんのイメージがあり、
顔も、声も、喋り方も、どうも好きになれない女優なのだが、
この役を見事にモノにしている。可愛い顔じゃないところが?
また、いいのかもしれない~。
この七美という女の子なのだが、こんないい子がいるのか?と
思うほど、これ男だったら皆この子を彼女にしたくなるよね!?
奥さんにしたら最高の女じゃん!と私ですら思える。
ひとりっ子?みたいだけど、こんないい子に育てた親御さんを
尊敬してしまいますね…いやホント^^;
でも確かにこういう子は、矢野みたいな子を好きになるよねx
生田斗真が演じる矢野、この子は小さい頃から心に傷を抱えて
(その最大の要因を作ったのは母親)おり、とにかく愛されたくて
仕方ないのね。母親には道具だと言われ、彼女には裏切られ、
まぁイケメンでモテるのに^^;なんでそう不幸なのよ?というくらい。
このまた複雑な役を生田くんもしっかりモノにしている。
この子見てるとイライラするけどね~ハッキリしてないのがねぇ。
で、脇二人に、高岡蒼佑に本仮屋ユイカですもん、最強ですわ^^;
実らない想いを抱えたらこの二人の右に出る者はいないでしょう。
高岡くん、色々ありましたけど、この子を干しちゃダメだ映画界は。
これだけ説得力ある演技ができる子はそうはいないですよ。
なんで七美は竹内に行かないんだ!?と思わせる善人ぶりが秀逸。
その反対が本仮屋で、この子も上手い。久々に暗い役回りですね。
この四人の絡み具合だけでお腹いっぱいになれる演技をしています。
なのにもう一人、最強メンバー?なのかしら、竹内のおねいちゃん^^;
須藤理彩の一言一言が、グッサグッサと胸に突き刺さるのが絶妙。
このおねいちゃん、相当苦労してるのか?でなきゃ言えない台詞よ。
ホントもうね、上手い。皆がとにかく上手い。
原作がどうなのか分からないけど、この、どうしようもない気持ちを
彼らに演じさせ、映像にのせた三木監督という人に才能を感じますね。
テーマに合うのが気持ちいい。
ちょうど両脇が若い子同士のカップルで(また挟まれちゃった^^;)
終盤、鼻をすする音がして…あ、隣も泣いてるな。と思ったのだけど、
それが…どっちも泣いてるのは男の子の方!!!
男泣きさせる少女漫画って、すごいですよね、私は初めての経験だ^^;
後篇は…なんとなく想像がつく展開だけど、でも楽しみにしています。
(全国のお母さん、息子がマザコンになるのは愛が足りないからでした)
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