「バンクシーの言葉」イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ mina_0525さんの映画レビュー(感想・評価)
バンクシーの言葉
バンクシー制作のとある男がアーティストになるまでのドキュメンタリー。
2011年頃に話題になってたとはつゆ知らず、2014年、バンクシーという人物に興味津々。
そしてバンクシー制作映画があると知り、早速観てみた。
映画は、古着屋を営むティエリーという男が趣味で映像制作などをやっていて、親戚のインベーダーというグラフィティアーティストの記録映像を撮るうち、その世界に心酔し、ついにはバンクシーにまでたどり着き様々なアーティストの推薦でティエリー自身もアーティストにすんなり仲間入りしてしまう、という流れだ。
観ていてまず、「これどこまでがほんとなの?」と疑ってしまうほどよくできた寓話というか、バンクシーのニヤニヤ顔が浮かぶほどのアートマーケット界への皮肉というかがとてもわかりやすく撮られている。
でもこの映画に出てくるグラフィティアーティストやMr.ブレインウォッシュなんかは実在するし(マドンナのアルバムジャケットは知ってる)本当なんだろう。(まだ疑ってるw)
それというのも、バンクシーの作品(ラクガキとかインスタレーション)とかを観るに相当頭のキレる人だと思うし、ほとんどが謎につつまれているので一側面ではなかなか語れないのだ。
だからこそ見終わった後も狐につままれたような不思議な感覚に襲われるし、そのわかりやすすぎるメッセージに戸惑ってしまう。
と、言ってはみるが映画なのだから観て感じた事を受け入れればいいと思う。
バンクシーがこの映画を介して放った言葉はタイトルからも明確。
私も芸術に関わってる端くれとして、日頃なんとなくひっかかっていたことをなんともユニークに諭してくれていてスッとした。
劇中歌もなんだか映画の最後に聴くと泣けたし、前半のグラフィティ(らくがき)という、人間にとって原始的な絵画表現を行っているアーティストをみて心の琴線に触れたりもした。
映画HPのバンクシーインタビューもぜひ。(本当に本人かな?w)