「アートの価値を決めるのは値段、その値段を決めるのは・・・」イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ あんゆ~るさんの映画レビュー(感想・評価)
アートの価値を決めるのは値段、その値段を決めるのは・・・
2010年アメリカ・イギリス合作映画。90分。2011年30本目の作品。ストリートアートのカリスマ、バンクシーのドキュメンタリー映画、かと思ったらバンクシーが監督したドキュメンタリー映画。
内容は:
1,カメラとストリートアートにとりつかれた男が夜な夜なストリートアートのゲリラ撮影をする。
2,彼の執着心はついにイギリスにいたバンクシーに辿りつかせる。
3,そしてバンクシーの信頼を勝ち取り、彼の自尊心は最高潮に達し。。。
本作はイギリス人らしいブラックユーモアとアーティストとしての巧みな詩情の作り方がうまく合わされた、一言でいうと「うまい!」作品です。本作を観終わった後にタイトルの意味を考えると思わずニヤリとさせられるでしょう。
本作の主人公となるアメリカ人のオタク男が迎えるあのエンディングは、実話だけに色々と考えさせられる。それは、この世には実力がなくてもいくらでもアーティストになれるという実例を見事に本作は映し出してしまったから。
本作が何を言いたかったのかを考えれば考えるほど、その皮肉の深みにはまっていくかのよう。そこんはアートをとりまくスノッブたちへの辛辣なメッセージもあったはず。
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