劇場公開日 2012年9月14日

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「ますます進むジョヴォビッチのプロモーションビデオ化。これでいいのか!?」バイオハザードV リトリビューション マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ますます進むジョヴォビッチのプロモーションビデオ化。これでいいのか!?

2012年9月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

タイトルバックのリバースする映像はダイナミックで見応えがあるが、本篇の設定は単純にゲーム的だ。ストーリーを進めるというよりも、次々と面(ミッション)をこなして(クリア)いく感じだ。
ますますホラーの部分が薄くなって、完全にアクションを見せる映画になってしまった。しかも目的が要塞脱出だけという単純極まりないもので、これまでの「マッドマックス」(79)のような荒廃した世界観とも違う。

囚われたアリスと、謎の東洋系美女エイダ(リー・ビンビン)によって始められるアンデッドとの闘いはビジュルアル的には美しいが、ストーリー的にはさしたる意味を持たない。

胸にコントロールデバイスを装着され敵になってしまったジル(シエンナ・ギロリー)、それに今回はレイン(ミシェル・ロドリゲス)が最強の特殊部隊隊員として復活、アリスの救出部隊の前に立ちはだかると、もはや女性上位の格闘ゲームの世界だ。

それはそれで楽しめる部分もあるが、もう少しストーリーが何とかならなかったものか。ただただ格闘を見せられても飽きる。
ますますジョヴォビッチのプロモーションビデオ化してしまった本シリーズ。1作目から早10年、まだまだ若くて綺麗とはいっても、もはや薄い布切れ2枚のサンドイッチ・スタイルは観ていて痛々しい。もっと大人の色気を伴った脚本を書かないと、このままでは新たな期待感を持つことができない。

マスター@だんだん